本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「The Diverse Syndicate」を翻訳したものです。この記事で「シンジケート」と呼んでいるのはリードインベスターなどが投資家グループを集約して投資するときのネットワークのことを指しています。
ほとんどのスタートアップは、たった1人の投資家から資金調達するわけではありません。エンジェル投資家のシンジケート、シード投資家のシンジケート、VCのシンジケートなど、複数の投資家から資金調達をします。
これにより創業者は1人の投資家からではなく、多くの投資家から学んだり、アドバイスを得たりすることができます。
昨晩、私はあるVCの隣に座っていたのですが、彼女は昔からよく言われる「VCにとって適切なのは事業家目線か、あるいは投資家目線か」という話を持ち出しました。彼女はアーリーステージの投資家として活躍していますが、事業家だったことはありません。
彼女の質問に対する私の答えは「どちらも必要」です。
シンジケートに事業運営を経験したことがある人、あるいは今でも事業を運営している人がいるのは素晴らしいことです。彼らは、マネジメントにまつわるあらゆる問題を解決する助けになってくれるでしょう。
それと同時に、シンジケートに投資家のマインドセットを持っている人がいるのも同じくらい重要です。投資家の多くは資金調達のタイミングや調達先、バーンレートといった財務関連の問題に精通しています。また、スタートアップの市場でのポジショニングや取るべき戦略などについても非常によく理解しているでしょう。
投資家のシンジケートを作るなら、女性やマイノリティを含めるなど、シンジケートの参加者が多様になるようにすべきであると私は考えています。
シンジケートに加える投資家について考えるときには、経営陣の採用と同じように考えると良いでしょう。同じ強みを持つ人たちを集めるのではなく、異なる強みを持つ人たちを集めてシンジケートを作るのが理想的です。
Editorial Team / 編集部