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バーンレート

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿を翻訳したものです。


今日は、バーンレート、具体的にはキャッシュバーンレートについてお話しします。

バーンレートとは、現金残高が減るスピードのことです。もし、1月1日の現金残高が1,000,000ドルで、10月1日の残高が250,000ドルになっている場合、バーンレートは1ヶ月あたり750,000÷9、つまり83,333ドルとなります。明確に言えば、この計算で出てくる750,000は支出金額を指します(1,000,000ドル-250,000ドル=750,000ドル)。そして9は経過した月のことです(1月初めから9月末までは9ヶ月)。

10月1日の残高が250,000ドルで、バーンレートは1ヶ月83,333ドルです。では、会社には何ヶ月分の現金が残っているでしょうか?バーンレートが分かったからには簡単です。現金残高(250,000ドル)をバーンレート(83,333ドル/月)で割ると3ヶ月になります。年末には資金が尽きるでしょう。

これが自社のバーンレートを知る上で重要な部分なのです。資金が無限にあるならバーンレートは関係のない数字でしょう。しかし、私は資金を無限に保有している会社は今まで見たことがありません。だから起業家やCEO、そしてもちろんCFOは、会社にどれくらい現金があるのか、現金を消費しているか、現金残高が減っているスピードを知らなくてはいけません。もちろん、いつ現金が無くなるのかについても知るべきです。

もしあなたの会社が(Appleのように)高収益で現金を生み出しているなら、この一連の話題はそれほど重要ではありません。しかし、不景気やプロダクトライフサイクルの移り変わり、その他の不運によって、会社は利益を上げている状態から一瞬で損失を生み出す状況になり得ます。このような状況に陥れば、すぐにバーンレートが重要になります。だから現金残高と費用体系を知っておくことは常に良いことです。

私は、上記のバーンレートの計算方法を「概算」と呼んでいます。期間が2つの日付の現金の残高があれば(途中で融資を挟まないものとする)、取締役会や、投資家向けの説明会、または(私が先週の火曜日にしていたように)高速道路を走っている車内でも計算することができます。

しかし、バーンレートを算出する、より精巧な計算方法があります。損益計算書で月間の経費を確認して、それらを全て足します。それから、損益計算書とキャッシュフロー計算書上の資本的支出の現金支出額、またはその他の定期的な現金支出額を確認します。そしてこれらの月間の現金支出を全て足します。これが「グロスバーンレート」です。それから、収益または、さらに良い収益からの現金収入を確認します。毎月確実に入る現金収入を全て足します。これをグロスバーンレートから引くと「ネットバーンレート」が算出できます。これがあなたのビジネスが毎月消費している現金となるはずです。

私がこのより精巧なバーンレートの計算方法を使うときは、常に「概算」の計算と比較し、数字が大体同じかどうか確認します。もしCFOが取締役会に、会社のネットバーンレートは月100,000ドルなのに、直近5ヶ月で現金残高が1,000,000ドル減っていると報告したら、これは何かがおかしいということを示唆するので、より深く掘り下げる必要があります。

これらの「深い掘り下げ」を行う際によく突き当たるのが「1回きりの支出」です。「2月に多額の担保金を払わなければいけなかったので、現金支出に大きな打撃となった」とか「IBMとの大きな契約のために発生した弁護士費用が6月の現金支出に大きな打撃となった」といった具合です。しかし私の考えでは、もし会社に1~2ヶ月毎に大きな「1回きりの支出」があるなら、これは1回きりの支出とは言えません。バーンレートの計算には、それらを加味した発生主義の方法を用いる必要があります。

バーンレートは、急速に変化する可能性があります。もし収益が支出に比べて毎月継続的に急増しているなら、バーンレートは下がります。そして健全な理由で、その会社は収益を上げる状況に近づいており、結局このバーンレートがあるのはこういうことが分かるからです。また、バーンレートは、収益よりも支出が急増していたり、収益が全く無い場合には、逆方向に動くことがあります。バーンレートの計算は、バーンレートは一定ではないという事実を考慮する必要があります。もしあなたの会社のバーンレートが月83,333ドルから月10万ドルに上がっているなら、残高25万ドルでは3ヶ月持ちません。持つのは恐らく2ヶ月半だけでしょう。一定のバーンレートを前提にすることは非常に危険である可能性があります。バーンレートが上がっているのか、下がっているのかを常に知り、あなたの分析にその事実を加味しましょう。

殆どのスタートアップ企業は、当面お金を使います。中には支出期間が非常に短期間にとどまる企業もありますが、多くの企業の支出は長期に渡ります。その現金を消費する期間の間は、現金残高、バーンレート、現金が尽きる日について注意深く見続けることが重要です。そうすることで、いつ資金を再調達しなければいけないかが分かるでしょう(現金が尽きる最低6ヶ月前にはお願いします)。また、あなたが自分の会社に月々いくら投資しているのかが分かるでしょう。これらの数字は、事実を知り、深く理解し、操業する上で重要な数字です。

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