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ベンチャーファンディングにおける性差別の理解

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「Understanding Gender Bias In Venture Funding」を翻訳したものです。


USV(ユニオン・スクエア・ベンチャーズ)の投資先企業goTennaの創業者兼CEOであるDaniela Perdomo(ダニエラ・ペルドモ)氏、そしてUSVアナリストのDani Grant(ダニ・グラント)氏が、ベンチャーキャピタルによる資金調達に関するデータを算出し、先週その情報を公開しました

「ベンチャーキャピタルからの資金調達を4ラウンド実施した後、自分の体験が特殊なケースなのかどうかを確かめるために独自にデータを分析しました。女性をターゲットとする領域の女性創業者は、ベンチャーファンディングにおいて正当な額の資金調達を成功させているものの、そうでない領域の女性創業者の資金調達額は、相応の金額よりも54%少なくなっています。ディープテックでは、女性創業者の資金調達額が75%も少なくなっているのです!」(ダニエラ・ペルドモ氏のツイートより)

良かったのは、顧客層の中で女性が目立つ事業領域では、女性創業者は男性創業者よりも(比例配分で)多額の資金調達を成功させていることです。

逆に問題なのは、それ以外の事業領域では女性創業者の資金調達額が(比例配分で)はるかに少なくなっており、「ディープテック」ではその数字がとりわけ酷いものになっていることです。

以上の結果は、私がマーケットで見てきたことを考えれば真実であるように思えます。

女性創業者はベンチャーファンディングに関して過去10年間で大きな進歩を遂げたと私は考えています。ベンチャーキャピタル企業に資金提供を求め、実際に資金提供を受けた女性創業者は、ますます多くなっています。しかし、この進歩の大部分は、女性が目立つ領域で起きたものだと考えられるのです。

女性がそれほど目立たない領域では、ほとんど進歩がありません。ベンチャーキャピタル業界にいる私たちは、女性が多くない領域で働く女性創業者と面会して追い払おうとする際には、そこに意識的ならびに無意識のバイアスが働いていることを理解しておく必要があります。

Daniela(ダニエラ)のような創業者は、成功を収めれば状況改善の大きな助けとなるでしょう。意識的にせよ無意識にせよ、人々の意見を変えるためには成功こそが一番なのです。

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Editorial Team / 編集部

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