海外注目スタートアップ:B2B特化のオンライン薬局「Truepill」

海外の注目スタートアップを紹介する連載シリーズ、今回は特にヘルスケア領域の内外動向をウォッチしているCoral Capitalシニア・アソシエイトの吉澤美弥子が、米国のスタートアップ「Truepill」をご紹介します。主にオンライン診療のサービサー向けに医薬品のリアルタイム発送を支援しています(本記事の内容はYouTubeでもご覧いただけます)。

Truepillは2016年創業で、これまでに総額で1.1億ドル(約1,200億円)を調達しています。男性用医薬品を提供する「Hims」や、女性向けにピルを提供している「Nurx」などがTruepillを導入しています。Truepillには薬剤師がいて、処方箋を確認して発送作業をしています。

「こういったサービスの利用者はオンラインで診療を受けた後に、薬局に行かずに、そのまま自宅で医薬品を受け取れるようになります。全てオンラインで完結できるようになりました。もともとは、Himsであれば薄毛やED治療など病院に行きづらいコンプレックス領域でオンライン診療を提供していましたが、コロナが広がった2020年に入ってからは検査キットにも参入。自宅でさまざまな疾患検査などが可能になり、本丸とも言える病院・クリニックの領域に事業を拡大してきています」(Coral Capital吉澤)

Truepillは2020年の売上は前年比2倍の約2億ドルと発表していました。ニッチ領域から市場を開拓し、より大きなオンライン診療全体まで市場を取りつつある、というのが注目ポイントです。また、Truepillはアメリカのテック系スタートアップらしく、患者データへのアクセスやフルフィルメント依頼、薬価検索などもAPIで提供しています。

日本市場はどうでしょうか?

「日本は2020年に大きく変わりました。薬の受け取りのオンライン化について法整備が進みました。現在は薬剤師の服薬指導をオンラインでできるようになっています。Coral Capitalの投資先でもあるカケハシもオンライン服薬指導でサービスを提供しています(紹介動画)。もちろん薬局を省くということはできませんが、既存の薬局がオンライン診療に適応していく部分を支援していくというのは市場としてポテンシャルがあると思います」(吉澤)

病院・クリニックの前に薬局を構えることが多いことから「門前薬局」という言葉が使われますが、「今後は場所にとらわれずに競争していくことができるようになる」(吉澤)ことからも、まだまだ事業機会のある領域です。この領域ですでに起業しているとか、起業を考えているという方がいらっしゃれば、ぜひCoral Capitalの吉澤までご連絡いただければと思います

Coral Capital

Editorial Team / 編集部

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