創業者に必要なレジリエンス
本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「Resilience」を翻訳したものです。
昨晩、私は友人と、去年の夏のパンデミック最中にオープンした近所のレストランで食事をしました。オープンから最初の半年間、このレストランは時間とお金をかけて作ったお店にお客を迎え入れることができませんでした。それでも彼らは営業を続け、店の外でお客をもてなし、収益を上げる方法を見つけました。ニューヨーク市の経済が回復し始めた今、彼らはまだ営業しています。そして、1年前に作った素敵なお店にお客を迎え入れています。
レジリエンスはビジネスを立ち上げたり、運営するのに非常に重要な資質です。強気市場では他の能力を評価され、見過ごされがちですが、私は見過ごしません。
先日、ある記者から、私が役員を務めていて、大成功を収めているスタートアップ企業について質問を受けました。私はその記者に、競合他社は成立するビジネスを求めて次々と市場から撤退する中、この会社の創業者は何年も事業を続けたことを話しました。そしてついに成立するビジネスが現れ、創業者の忍耐が報われたのです。
状況が悪くなっても事業を続けるのは難しいことです。多くの人は(もしかするとほとんどの人は)、それができません。多くの人には忍耐がありません。簡単に手に入るお金を求めるからです。
苦しく、凄惨なパンデミックに世界が見舞われていても、ハイテク部門は大規模な上げ相場を経験し、多くの会社が潤い、莫大な富を手にした人もいます。しかし、この強気市場もいつかは終わりを迎え、創業者やCEO、投資家にとって状況は厳しくなる日が来ます。
その時、レジリエンスが大事になります。だからこそ、必要性の低い今のうちに、創業者にレジリエンスがあるか見極めるのが大切です。
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Editorial Team / 編集部