ドメイン名を決めることは、スタートアップにとってそこそこ大事なことであると同時に、それほど大事なことではありません。誰かがあなたのウェブサイトを訪問する度に表示されるものなので、ドメイン名は大事ではあります。飲み会で友達と共有できる程度にシンプルであり、後日ブラウザに何を入力すべきかを思い出せる程度に記憶可能なものでなければなりません。いずれの条件も満たせないドメイン名はよくありません。とは言え、ドメイン名をあれこれ考えていると、無限ループに陥りがちです。プロダクトの開発ではなく、ドメイン名の考案に多くの時間を無駄に費やしてしまうのです。これもよくありません。
重要なのは、「それなりに良い」と思えるようなドメイン名を見つけて、まずは走り出すことです。以下の会社は、まずは「それなりに良い」ドメイン名でスタートし、後からパーフェクトなドメイン名を購入しています。
Facebookは thefacebook.com
Instagramは instagr.am
Twitterは twttr.com
Foursquareは playfoursquare.com
Squareは squareup.com
DropBoxは getdropbox.com
Jamesはなぜ今さらドメイン名について書いているんだろう… あなたはそう思うかもしれません。今は2018年ですよ!でも驚くべきことに2018年だというのに、最適とは言えないドメイン名を使用しているスタートアップが日本にはまだいるのです。さらに、日本の一部のスタートアップは、会社とプロダクトに異なる名前をつけるだけでなく、不必要に複雑なURLを採用しています。例えば、ハイフンを使うというのはよくある間違いです。例えると、”getdropbox.com”ではなく”get-dropbox.com”としている場合です。ハイフンを追加することは、説明または入力を要する余分な文字を追加することなのです。ハイフンの存在を覚えていてくれる人はいますか?いないのであれば、get-dropbox.comではなくgetdropbox.comにトラフィックを送ってしまっているだけです。
近頃は、パーフェクトなドメイン名を探し当てるのが難しいことは承知しています。それでも、「それなりに良い」ドメイン名を見つける方法はあります。前述した例のように、「get」や「go」または「play」といった動詞を含めることです。さらに、「app」や「software」などの名詞を含めることも可能です。追加した単語が記憶に残る意味のあるものであれば、それで大丈夫です。「.com」や「.jp」のドメイン探しに苦労しているのであれば、「.co」を試してみてください。さらに、「.app」、「.technology」、「.clinic」や「.guru」をはじめとするその他多くの新しいドメイン拡張子もあります。ただ、スケールさせたい地域を一箇所に限定したい場合(これ意外とよくある話なのです)を除いて、「.tokyo」や「.osaka」などのような地域限定型のドメイン名には注意をしなければなりません。また、心に留めておくべきなのが、意思決定者は上の世代の方々である場合が多く、売り込みをかけてもこのような拡張子は彼らにピンと来ないかもしれません。
良いドメイン名だからと言って成功が約束されることはありませんし、悪いドメイン名だからと言ってあなたが失敗するとも限りません。とは言え、ドメイン名は大事なので、ある程度の時間をかけてシンプルで覚えやすいものを探してください。後からそうしてよかったと思うはずです!
Founding Partner & CEO @ Coral Capital