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ユニコーン企業の秘密

サンフランシスコのVCであるData CollectiveのAli Tamaseb氏が、時価総額が10億ドルを超えるスタートアップ(=ユニコーン企業)の調査結果をまとめた、興味深い記事をアップしています。同氏は、2005年より後に設立されたユニコーン企業195社を対象に、創業時の構成や共通点を調べることにしました。

プログ記事の原文(英語)はこちらにあります。特に興味深いと思った箇所を以下にご紹介します。

1) 創業者の数で最も多かったのは2人または3人

ユニコーン企業の創業者の数は、2人から3人での共同創業が最も多いものの、20%は1人で起業しています。

タイトル:共同創業者の人数
縦軸:企業の割合

2) 創業CEOの半数以上が35歳以上である

ビル・ゲイツとマーク・ザッカーバーグのおかげで、偉大なスタートアップは大学中退者によって設立されるものだと思っている方が多いかもしれません。しかし、実際の創業者たちは、もっと歳をとってから起業しています。私たちも以前ブログで何度か言及さしていますが、世界のユニコーン企業の創業者の多くが30代で起業しています。仕事の経験を積んでいて、かつ、資金調達、採用および事業開発をできるネットワークを持っていることは重要です。投資先の創業者を年齢で選んでいるわけではありませんが、私たち500 Startups Japanのポートフォリオ企業の創業者もほとんどが30代です。豊富な経験に基づく成熟した深い思考は重要ですし、さらに昨今は、チャンスを掴むためにも経験が必要だと考えています。テクノロジーが浸透しきっていない保険、ヘルスケア、流通などの業界は劇的な変化を期待できる分野です。こうした業界で起業することを決める経験豊富な創業者が増えていることは頼もしいトレンドです。

タイトル:創業時における創業CEOの年齢
縦軸:会社の割合
横軸:年齢

3) SaaS・B2Bサービスの創業者の年齢は低め、ヘルスケア・バイオの創業者の年齢は高め、そしてB2C向けサービスの創業者はミレニアル世代だけではない

直感に反するかもしれませんが、B2Bサービスの創業者たちは比較的若く、B2Cサービス創業者の年齢の方が高めでした。私もこれには驚きました!

タイトル:業種別の創業CEOの年齢
縦軸:年齢
横軸:会社の割合

4) 創業者の50%が10年以上の職務経験を有しています

前述の通り、職務経験は重要です。ほんの数年であっても、社会人経験があるのと無いのとでは大違いです。

CEOの職務経験の合計年数
縦軸:CEOの割合
横軸:創業CEOの創業までの合計勤務年数(年)

5) スタートアップに直接関係する業界での勤務経験は重要ではなく、CXOの場合は重要性がさらに薄れる

もう一つ驚いたのは、半分以上の創業者が、自らイノベーションをもたらした業界と直接関係のある業界での職務経験を有していない点です。CXOの場合、業界経験はさらに少なくなります。ただ、日本では信頼性や業界との繋がりが重要視される傾向があるため、これが日本にも当てはまるのかについては少し考えなければなりません。

タイトル:創業CEOの業界経験、創業CXOの業界経験
縦軸:会社の割合
横軸:経験有り、経験なし

とは言え、ヘルスケアとバイオテック系スタートアップの創業CEOの80%近くは、業界に直接関係する勤務経験を有しています。

タイトル:創業CEOの業界経験
縦軸:会社の割合
横軸:経験あり、経験なし

6) 60%近くが連続起業家である

ユニコーン企業のほとんどの創業者は、既に創業者としての経験を有しています。起業家である事自体が習得に時間のかかる特殊な技術なので、これは納得のいく話です。例えばメルカリの山田氏もまた連続起業家です。

タイトル:創業CEOの以前の創業経験、創業CXOの以前の創業経験
縦軸:会社の割合
横軸:創業経験あり、創業経験なし

7) こうした企業の90%近くがアクセラレータープログラムに参加していない。残り10%のうち、参加者が最も多かったアクセラレータープログラムは、YCombinatorである

500 Startupsの一員である私が、この点についてコメントするのはおかしいとお思いの方もいるでしょうが、個人的にアクセラレーターには、逆選択という問題点があると思っています。最も優秀な創業家たちには、そもそもアクセラレータープログラムが必要ありません。これは、私たち500 Startups Japanがアクセラレータープログラムを実施しないことにした理由の1つです(米国チームが神戸市と開催している500 Kobe Acceleratorは、投資とは切り離されたエコシステムの構築支援活動という位置付けです)。

タイトル:アクセラレーター・プログラム
縦軸:会社の割合
横軸:非参加、YCombinator、500 Startups、MassChallenge、YouWeb

今回ご紹介したData Collectiveが行なったユニコーン企業の調査のほか、米国ではFirst Round CapitalといったVCが起業家へのアンケート調査を元にしたレポートを発行しています。現在私たちは、First Round CapitalのレポートState of Startups の日本版である「Japan Startup Landscape」のアンケート調査を行なっています。もしよろしければ、アンケートの回答にご協力お願いいたします。

チームビルディングユニコーン共同創業者

James Riney

Founding Partner & CEO @ Coral Capital

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