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500 Startups Japan、そしてCoral Capitalのこれまでとこれから

2019年3月5日に新ファンドCoral Capital 設立に関して行った記者会見で、Coral Capital 創業パートナーである澤山 陽平が設立の背景や今後の展望について話しました。当日の動画とプレゼン資料から一部抜粋して発表内容を紹介します。

0:13- 500 Startups Japan 1号ファンド組成

0:44- 米国のデファクトスタンダードに合わせたシード投資契約書「J-KISS」を無償公開

3:51- 投資先の資金調達サポート 事例1InfostellarのシリーズA

4:52- 投資先の資金調達サポート 事例2SmartHRのシリーズB

6:03- 投資先の採用支援

7:17- 過去3年の投資実績

9:56- Coral Capital ポートフォリオ構築戦略:目標社数、投資額

10:31- 4つの起業家支援プラットフォーム:資金調達、採用支援、PR・マーケティング支援、起業家コミュニティ

11:15- 「戦略的に、未来へ」というスローガンに込めた想い


500 Startups Japan、そしてCoral Capitalのこれまでとこれから

ほぼ3年前になりますが、2016年2月に500 Startups Japanの1号ファンドは立ち上がりました。米国の500 Startupsのサポートを受けて、私とJamesで、みずほ銀行さまや三菱地所さまの出資を受けて立ち上げた、$35M(約38億円)のファンドです。ファンドが立ち上がって早速、私たちはまずシリコンバレーのノウハウを日本に持ち込むということを行いました。

その具体例の一つがJ-KISSです。シリコンバレーではデファクトスタンダードとなっているコンバーティブルエクイティという仕組みを、森・濱田松本法律事務所の増島先生とKPMG税理士法人にご協力いただき、日本の法制度や税務に合わせて持ち込んだものです。さらに私たちはそのシード投資のための契約書を無償で公開し、誰もが自由に使えるようにしました。現在では私たちの当初の想定を超えて広がっており、多くのVC、大企業、エンジェル投資家に使っていただいています。

もう一つの例が、コンテンツ発信です。当時、日本には起業家向けの情報がまだまだ足りないと感じていたため、様々なノウハウやリサーチなどの独自コンテンツに加え、海外の英語記事や著名ブログ記事の翻訳をコンテンツとして広く発信することをはじめました。


そして、次に行ったことは、これもシリコンバレーに倣ったことですが、起業家のコミュニティを作ることです。毎月、投資先起業家向けのクローズドな勉強会を行うことに加え、四半期ごとにBBQやお花見などといったカジュアルなイベントを開催し、しかも家族も一緒に連れて参加できるようにすることで濃密なコミュニティを作ってきました。オフラインだけでなく、オンラインでもFacebookグループで様々な情報交換や相談が活発に行われています。こうした起業家同士の横の繋がりと、お互いを支え合うようなカルチャーを作ってきました。

さらに、そうした活動のPDCAサイクルを回すため、投資先に匿名の満足度調査を行い、フィードバックを受けながら改善するというサイクルを回してきました。


やがて投資先の支援が本格化しはじめます。まず注力したのは投資したスタートアップの次の資金調達のサポートです。


例えば投資先の一つであるInfostellar。彼らは、「人工衛星向けの地上アンテナのシェアリング」という宇宙関連スタートアップです。宇宙ビジネスという特性上、最初からグローバルを強く志向してビジネスを行う必要がありました。そこで、私たちのネットワークを通じて紹介したのがAirbus Venturesです。結果として、海外VCがリードする8億円のシリーズA調達という極めて稀な調達ラウンドを実現することに貢献しました。また、このおかげでInfostellarはグローバルに広く名前が知られることになったと思います。


また、別の形でサポートを行ったのが、SmartHRへのSPVを通じた支援です。シリコンバレーで時折使われるSPVという仕組みを日本に持ち込み、日本向けに少しアレンジを加えた形で、15億円のシリーズB調達をサポートしました。


スタートアップが資金調達を完了すると次の課題は採用になります。当然ながら私たちも採用支援に力を入れています。例えば、投資先のスタートアップの多くが採用候補者に出会うことに苦労していたため、投資先を集めた合同の採用イベントを行いました。

最初はグローバル展開の支援を念頭に、日本に済む外国人人材やバイリンガル人材に絞ったキャリアフェアを行い、そしてその大成功を受け、対象を広げ、スタートアップへの転職に興味のある全ての方に向けたキャリアフェアを現在では年2〜3回開催しています。いずれも毎回300人近くが登録する、すでに日本最大級のスタートアップキャリアフェアとなっています。また、タレントマネージャーも採用し、投資先の採用をフルタイムで支援しています。

このようにシリコンバレーのノウハウを持ち込むということから始まり、次第にそれを日本向けにアレンジし、さらには日本の環境に合わせた独自の取り組みも行うといった流れで、起業家を支援する様々なプラットフォームを構築してきました。


こうした活動の結果として、投資の状況をまとめると以下のようになります。

過去3年間で43社に投資を実行し、私たちが初期投資で投じたのは11億円程度でしたが、それを元に投資先のスタートアップは大きく成長し、累計ではすでに150億円以上を調達しています。

投資先は、いずれもテクノロジーの活用がまだ進んでいない大きな市場を変革するような企業たちで、非常に幅広い業界にまたがっています。また、すでに様々なピッチコンテストで優勝するなど、こうした挑戦に多くの人から注目が集まっています。

また、結果という意味では、すでに3社のEXITが完了しています。特にポケットコンシェルジュについては、アメリカンエキスプレスという海外企業による買収であり、私たちが以前から増やしたいと考えていた海外企業による日本のスタートアップの買収という事例が、ポートフォリオから生まれたことを非常に喜ばしく思っています。

こうした今までの活動の延長線上に、Coral Capitalがあります。

今後の活動について

今回立ち上げた50億円の新ファンドでの投資戦略は、基本的には以前と変わりません。一回あたり1000万〜5000万円を初期投資として、その中でもよく伸びている企業には続いて5000万〜2億円ほどを追加投資として投じる方針です。全体で2〜3年で40〜50社程度に投資することを想定しています。

そして、これまで説明してきたように、起業家をサポートする、資金調達、採用、PR・マーケティング、コミュニティという4つのプラットフォームを今まで以上に強化していきます。

「戦略的に、未来へ」

これは私たちのスローガンです。未来を漠然と待つのではなく、ただやみくもに未来に向けて走るだけでもなく、自分が目指す世界を創り上げるために、戦略的に粘り強く戦っていく優秀な起業家を支援したいと思っています。そして、Coral Capitalはそうした起業家のために創られた、戦略的に未来を創るためのプラットフォームです。私たちもまた新たな挑戦として、起業家とともにすばらしい未来を創っていきたいと思います。

スタートアップ支援ベンチャーキャピタル

澤山 陽平

Founding Partner @ Coral Capital

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