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「スタートアップの採用課題をサポートする」タレントマネージャー・津田が描く “Coral Community” 戦略

「いかにスタートアップの役に立てるか」。

これは、Coral Capital(以下、Coral)の前身である500 Startups Japanが、立ち上げ当初から貫き続けるスタンスです。資金調達だけでなく、優秀な人材を採用するための支援もVCの役割の1つ。しかし、事業状況も組織フェーズも日々変化するスタートアップで即戦力となることはもちろん、企業カルチャに合った人材をタイミングよく見つけることは難しい。

その1つの解として、Coralが本格始動させたのが “Coral Community” でした。リードするのは、2018年7月に「Coral初のタレントマネージャー」として入社した津田遼。もともとはグリーというメガベンチャーで人事をしていた彼は、マッチングが難しいスタートアップへの採用支援をどのように実現しようとしているのでしょうか。また、事業会社からVCでの人事というキャリアチェンジを選んだ理由は?さっそく話を聞きました。

人事として最初のキャリアは「あえて荒波真っ只中」

そもそも、なぜ人事に興味を?その質問に対する津田の答えは「誰もが持ってるその人らしさや強みを最大限引き出すこと、人と人を良いご縁で結んで化学反応を起こすことが、とにかくワクワクするんですよね」でした。

津田:ベースにあるのは「人が好き」ですが、なかでも人と人がうまく繋がったときに起きる驚くべき化学反応や、その人の良さや強みが引き出される環境にバチーッ!とハマった瞬間を見るのが、一番ワクワクするんです。「そういうことができるのは人事なんじゃないか」というイメージで、興味を持っていましたね。

GEでファイナンスの経験を経た上で、津田がグリーに入社したのは2013年。しかし、当時のグリーはビジネス各紙でも取り上げられていたように、売上などが伸び悩んでいたタイミングでした。大手企業や外資系企業ではなく、あえて当時のグリーを選んだ理由は?
津田:当時のグリーは、会社としても荒波の真っ只中。スタートアップのやり方のままで、急激に拡大を遂げたので、組織面でも、様々な制度やカルチャーが入り乱れてカオスな状態でした。でも、そういったところほど、人事の役割が重要だし、やれることもたくさんあると思ったので、入社を決めました。

入社ほどなくして配属されたのは組織人事。プロダクト部門と接点をつくろうと、自席を開発チームの近くに物理的に移動したり、部門にいる数百名が毎週参加する朝会のコンテンツを考えて運営をしたり、現場部長の飲み会を設定したり、なんでもやってました(笑)。ウェブゲームとネイティブゲームの2本柱とした新体制への移行期だったこともあり、人事異動などの調整もしていました。毎日が怒涛のように過ぎて行きました。

色んな方に合理的に、そして時に理不尽に詰められたり、無理難題を振られて途方にくれることもありましたが、この時、とにかくがむしゃらに課題と向き合った経験が、今の自分の土台を間違いなく作ってくれているので、この道場のような環境にとても感謝しています。

グリーで津田はオペレーション管理や組織人事に始まり、中途採用、派遣採用/管理などを経験。まさに人事としての礎を築くことになったのです。

アメリカで触れた、スタートアップの熱量

そんな津田の転機となったのが、当時のグリーが行っていた「海外派遣育成制度」。この制度は、グリー社員を数ヶ月海外に派遣し、現地法人での仕事を通じ、日本とは違う経験をしてもらうことを目的としたものです。津田はその対象となり、約半年間、アメリカの現地法人で人事評価やオペレーション改善などを経験。そこで津田の人生観に大きく影響を与えたのは、仕事終わりや週末に参加したデモデーなどのスタートアップが集うイベントでした。

津田:現地法人がスタートアップのメッカであるサンフランシスコにあったこともあり、出発前から、仕事以外の平日の余暇の時間と週末を全て使って、現地のスタートアップに毎日会いまくろうと決めていました。渡米した翌日から早々に始めたのですが、それがすごく人生観を変えました。米国の500 StartupsによるDemo Dayや、週末の3日間でMVPを作るStartup Weekendなど、いろいろなものに参加し、スタートアップを立ち上げている起業家や、そこで働く人たちの考え方や、仕事の進め方を学んでいきました。

「スタートアップに関係する仕事をしたい」。そんな思いが津田のなかで芽生え始めたのもこのころでした。

津田:日々出会った起業家たちの熱量は凄かった。彼らは、自分たちが作るサービスで世の中が変わると本気で信じ、日々邁進していました。そんな熱が移り、自分でも何かやりたいと思い、現地で知り合った数名の仲間とでプロダクトをつくることに挑戦したりもしました。

帰国後、グリーに戻って人事をやりながら「スタートアップに関連する仕事」を探り始める津田。そこで繋がったのが、CoralのJames Rineyでした。

津田:Jamesと初めて会ったとき、彼はCoralの壮大なビジョンを語ってくれました。Coralのスタンスは、何よりも “Founders First(起業家第一)” であること。起業家たちから資金調達の次に求められるのが、優秀な人材の採用であること。そして、今後はそれを実現するために、Coralとしてタレントコミュニティ創りをしていきたいということ。話を聞いた瞬間に「やりたいことはこれだ!」となり、気持ちは即決。

創業間もないスタートアップにも支援ができるよう、いかにコスパよく、革新的な手法で優秀な方の採用をスケーラブルに行なっていくか。前例がない中で、暗闇を進んでいくようなこの挑戦は、まさにスタートアップの挑戦に似てるなと感じ、脳内のアドレナリンが止まりませんでした。

スタートアップと、そこに興味を持つ方々が繋がるコミュニティ

Coralのスタンスは「いかに起業家の役に立てるか」。そこでJamesが津田に伝えたミッションは「スタートアップの採用課題を、どうサポートするかを考えてほしい。手段は問わない」ーー。

津田:Coralのカルチャーは、入社したばかりの僕にとっては衝撃でした。Jamesがもともと起業家だったことも影響してか、Coralでのプロジェクトの進め方は、リーンスタートアップの考えがベースになっています。顧客である投資先スタートアップの課題をしっかり把握し、それを解決するためのソリューションを作って試し、結果を踏まえてスピーディーに改善策を打っていく。常にSolution Problem Fitを意識して動くので、プロダクトマネージャーのような感覚になるのは新鮮でした。

当時、チームは6人。津田は過去の経験を遥かに凌駕する裁量権の大きさと、スピード感に最初は戸惑いながらも、投資先各社を行脚して採用ニーズを整理し、昨年10月や今年1月に実施したCareer Fairのような国内最大規模のスタートアップ採用イベントも開催。Coralによるコミュニティ形成に繋がる施策を、次々と手がけていきました。

津田:採用の流れは大きく分けると、潜在候補者(中長期的に転職をし得る方)がまずは企業を「認知」し、企業へ「興味」を持ち、転職意欲が上がることで選考が始まり、企業からも評価されれば「内定」が出て、最後に候補者が覚悟を決めることで「入社」に繋がる流れになっています。

Coralが投資対象としているアーリーステージのスタートアップは、強いビジョンを持った魅力的な起業家ばかりなので、一度会って話をすると強い魅力を感じてもらえることが多いのですが、数ある企業の中から「認知」してもらい、「興味」を持って話を聞きに来てもらうまでのハードルが高い。大手企業であれば有力エージェントの手を借りることもできますが、紹介料も高騰化している中、アーリーステージでそれを多用することは難しい。

そこに突破口の一つを作るため、Career Fairのようなリアルイベントや、ブログなどでのコンテンツ発信を通じて、Coralそのものと、Coralの投資先スタートアップを「認知」してもらい、そういった感度の高い方々に定期的にイベントや投資先スタートアップの面白いブログや、新サービスリリースなどの情報を定期的に共有していくことで、「興味」をより強く持ってもらえればと考えています。

そして「興味」を持ってくれた方々に対しては、投資先スタートアップの経営陣とのカジュアルな飲み会や面談を設定したり、各社別の会社説明会などに参加いただき、その会社の事業内容やビジョンやカルチャーについて、時間をじっくりかけて深く知っていただく場をつくっています。

 

Coralでは、投資先スタートアップのみが参加できるクローズドな勉強会や、創業者が一堂に集まるBBQや鍋会などの場も積極的に作られていると思います。これは、どういった位置付けなんでしょう?

津田:投資先スタートアップ間(Coral Familyと呼んでいます)で、仲良くなり、ナレッジシェアをすることで、各社が「車輪の再発明」をしてしまう確度を大きく下げることができます。これは、各社の成長にとって非常に有益なので、Coralとしてここも強くサポートしていきたいと考えています。

勉強会の具体的なテーマとしては、経営陣であれば、M&Aを見据えた具体的な戦略策定や、組織体制づくりについて、CTOであれば、社内エンジニアの評価制度や開発体制について、採用担当であれば具体的な採用媒体や、コンテンツマーケティング・採用イベントの企画の仕方などについて、既にその問題を克服している他社や、違った角度からアプローチしている他社の事例を聞くことで、一気に解決の糸口が見えたりすることもあります。
それぞれの経験や強みを惜しみなく共有し合い、刺激し高め合うことで、Coral Family全体として、勝ちに行く。そういったころも、タレントマネージャーとして推進していきたいと考えています。

Coral自体も、またスタートアップ

資金面だけでなく採用をはじめとした人材面での支援を本格始動させたCoral。タレントマネージャーとして、中長期的に目指しているビジョンとは?

津田:「いい人を採用したい!」というスタートアップのニーズと、「いいスタートアップに入りたい!」というスタートアップに興味を持っている方々のニーズの双方を、より深く、広く満たせるコミュニティを “Coral Community” でつくっていきたいです。スタートアップと潜在的候補者、両者の声を日々しっかりヒアリングし、ソリューションを改善したり、ピボットしたりしていくことが不可欠だと考えています。

世の中には、スタートアップに向いている方と、大企業や中小企業などのスタートアップ以外に向いている方がいると思います。しかし特に日本では、スタートアップ向きの特性や強みを持ちながら、教育や文化の影響で、それ以外の環境で現在働き、もやもやしながら過ごしている方が多いと思います。

それは、自分の能力を開花させて人生を楽しむという観点から本人にとって不幸ですし、適材適所で人々が働くことで、本来生み出されているはずの付加価値が得られなくなっているという点で、社会全体にとっても大きな機会損失になっています。

Coral Communityという人の繋がりを通じて、オンライン・オフライン形問わずスタートアップと潜在候補者の接点の数と質を高めていくことで、スタートアップの成長を支援し、スタートアップによる社会変革に寄与していきたいです。

これまでの常識に囚われず、スタートアップと潜在候補者の方々にとって何が一番かということを愚直に考え、新しい取り組みをたくさん仕掛けていきますので、楽しみにしていてください!

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