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CTOとVPoE(VP of Engineering)の違い

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」より、CTOとVPoE(VP of Engineering)の違いについての投稿を翻訳したものです。


VPoF(VP of Finance)とCFOの場合と同じように、この2つの地位の違いは、単なる序列の上下ではありません。それどころか、CTOとVPoEの場合、序列は無関係であることが多いのです。対等であることも珍しくありません。VPoEがCTOの直属の部下という場合もありますし、CTOがVPoEの直属の部下の場合もあります(後者はそれほど多くありませんが)。

VPoEは、優れたマネージャーで、チーム構築に長けているのが理想です。この地位に就くのは、人事採用が上手で、コミュニケーションを取ることに秀で、問題解決が得意な人です。VPoEの仕事は、エンジニアリング組織のメンバー全員を成功させることであり、成功を妨げている問題を解決することです。

CTOは組織内で最も優秀な技術者であるのが理想です。CTOは設計者であり、思考する人であり、研究者であり、検証し、修理する人です。技術担当の共同創業者が存在する場合(ご存知のとおり、存在すべきだと私は考えています)、CTOは技術担当の共同創業者であることがよくあります。

信頼し合い、尊敬し合い、互いに好感を抱いている優秀なCTOと優秀なVPoEがいる会社は、勝利の方程式を手にしていることになります。CTOは正しい技術的アプローチを採用し、VPoEはチームを正しく機能させます。2人は陰と陽なのです。

最初期段階のスタートアップには、どちらも存在しないでしょう。理想的なウェブ/モバイル分野のスタートアップにはVPoEの役割も担っているCEO/創業者が存在するでしょう。CTOとVPoEの両方の役割を担う技術担当の共同創業者も存在するでしょう。そして他にも数人のエンジニアがいるでしょう。コミュニティ・マネージャーもいるかもしれません。

しかし、スタートアップが成長し、エンジニアリング・チームに管理者層が必要になると、この2つの役割が出てきます。もし技術担当の共同創業者が、優れたマネージャー/リーダーであれば、自然にVPoEの役割へと移って、いずれはCTOを採用したり、社内の人材をCTOに昇進させたりするでしょう。もっとも、技術担当の共同創業者がCTOの地位へ移って、エンジニアリング・チームを日々率いるVPoEを採用しようとする方が一般的です。どちらのモデルも機能します。そのチームのスキルと性格によって、モデルが変わるだけのことです。

VPoEとCTOの仕事を同時にこなせる人は、めったにいません。要求されるスキルが非常に異なりますし、時間配分も全く違います。機能している例をいくつか見たことはありますが、それは例外であり、私の中ではその例外によって、原則が存在することがかえって明白になっています。

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