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日本版Opendoor、不動産のオンライン買取サービスを展開する「すむたす」

Coral Insights読者であれば、ZORCという言葉をご存じかもしれません。GAFAのように米国の不動産テックの有力スタートアップ企業である、Zillow、Opendoor、Redfin、Compassの4社の頭文字を取った言葉で、全ていわゆるユニコーン企業です。

2019年2月時点でのバリュエーションが4000億円に迫る不動産テック系スタートアップ、Opendoorの日本版というポジションに近い株式会社すむたすは、Coral Capitalの出資先スタートアップで、不動産売買のプラットフォームを提供しています。現金化まで最短で2日と、実際にマンションを売ったことのある人なら分かる嘘のような手軽さがウリです。

すむたすは2018年10月に「すむたす買取」を開始していて、つい先週の2019年8月22日には買い手向けのサービス、「すむたす直販」を開始。不動産売買プラットフォームとして本格的に動き出しました。

一般的に不動産の売却といえば、エージェントに査定を依頼するところから始まって、机上査定、訪問査定、媒介契約と経て、ようやく売り出しを開始。複数社と契約をしたうえで、買い手が現れるのを待ちます。買い手候補が現れたら日程調整をして内見対応をし、何度か週末を潰して、ようやく売れるのが数か月後。すむたす創業者で代表取締役の角高広氏によれば、日本の不動産売却にかかる所要期間は平均3か月。長いと半年かかるのだそうです。

すむたすには、こうした長期となる売却時間を許容できないユーザーが集まり始めていると言います。これは米国のOpendoorでも似た状況で、特に「3D」と呼ばれるライフイベント、Divorce(離婚)、Death(相続)、Debt(借金)の3つが理由で、できるだけ早く不動産を売却して現金化したいニーズがあるのだとか。離婚や相続で揉めている場合、気持ちの問題もあって早く手放したいことがあります。知らない人が家を見に来る内見対応や、価格交渉には精神的なストレスもかかります。これに加えて、日本では、住み替え(買い替え)の場合に住宅ローンを組み直す関係で、売るのと同時期に買うことになるため、数か月も待てないというケースもあるそう。そうした層から利用が広がっていて、現在のすむたすの実績では平均1週間で現金化を実現していると言います。

以下の動画は、Coral Capitalが定期的に開催している勉強会で7月に行った不動産テックの回での、すむたす代表の角氏による約9分のピッチ動画です。どうやって最短2日を実現しているのか、どういうアルゴリズムで査定を行っているかなど、すむたすのサービスやビジネスモデルについて話をしています。

■出演者プロフィール

角 高広・・・株式会社すむたす 代表取締役
1989年生まれ、大阪府出身。Speeeに新卒入社、不動産流通メディア「イエウール」の立ち上げに関わり、事業責任者として業界最大級サービスへ成長させる。その後、不動産テック企業のイタンジで経営企画に携わったのち、2018年1月にすむたすを創業。既存のビジネスモデルと先進技術を組み合わせて、新時代の不動産会社を目指す。2019年にForbes「アジアを代表する30歳未満の30人」に選出。立命館大学法学部卒。


Coral Capitalの不動産テック(不動産×テクノロジー、Real Estate Tech)勉強会で澤山陽平が発表した不動産テック分野におけるスタートアップ海外事例についてのプレゼン資料は以下からダウンロード可能です。
世界の不動産テック業界のトレンド 2019

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Editorial Team / 編集部

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