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テクノロジーの大きな変化は突然起こるわけではない

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「ゲートウェイ」を翻訳したものです。


テクノロジーの大きな変化は突然起きるのではありません。次の世代のテクノロジーに先立つ、前ぶれのようなテクノロジーが存在しています。私はそうした前駆的テクノロジーを「ゲートウェイ」と呼んでいます。

ウェブの場合は、2つの重要なゲートウェイがありました。最初のゲートウェイはCD-ROMです。90年代の初頭、ニューヨーク市では、CD-ROMこそが未来のメディアの理想型だと皆が感じていた時期がありました。「ニューヨーク・ニューメディア協会」が設立されたのはこの頃です。新しいデジタルメディアサービスについて、期待感で胸がいっぱいでした。そうしたサービスはCD-ROMを使ってパソコンで利用できるようになるはずでした。

当時はまた、オンラインサービスが台頭してきた時期でもありました。AOL、CompuServe、Prodigyといったサービスです。ユーザーはダイヤルアップモデムを使ってこれらに接続し、チャットや電子メールなどを利用していました。

CD-ROMが浸透したことで、ユーザーはパソコンを使ってリッチメディアをブラウズしたり探索したりできるようになりました。

オンラインサービスの浸透により、ユーザーはダイヤルアップしてチャットを楽しんだり電子メールを送ったりすることを覚えました。

つまり、90年代半ばにウェブブラウザが登場してきた段階で、ユーザーは2つの利用法を組み合わせる準備ができていたのです。チャットや電子メール用にダイヤルアップすること、そしてリッチメディアをブラウズすることです。この2つを組み合わせて使うウェブブラウザは、あらゆる可能性を感じさせる、まさにキラーアプリケーションでした。

仮想通貨についても同様です。そうしたゲートウェイをつい探してしまいます。まず挙げられるのは、もちろん、暗号資産の投資や取引から得られる利益でしょう。資産上の魅力が数百万という人々を仮想通貨市場に引き付けてきましたし、仮想通貨を保有する(あるいは、保有していた)理由の筆頭に来ます。

もうひとつは、クローズドまたはセミクローズドなネットワーク上で運用されるステーブルコインということになるかもしれません。ステーブルコインはイーサリアムなどのプロジェクトが提案する多種多様な活用法には対応できないかもしれませんが、暗号資産を保有したり取引したりしている世界中の数億というユーザーに魅力的に映る可能性があります。

仮想通貨のような強力なテクノロジーが何をもたらすか、大きな展望にばかり目をやっていると、ゲートウェイは無視しても構わないという考えに陥りがちです。しかしそれは誤りです。ゲートウェイは次に起きることのお膳立てとして、重要な役割を果たすことが多いからです。

AVC

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