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初期Twitterのシステムダウンを救ったのは「グラインディング」

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「Grinding」を翻訳したものです。


何か魔法のような手法があって、それさえ見つければ、全てが解決すると人は思いたがるものです。セールス担当の新しいVP、技術スタックに加える新しいデータベース層、会社の新ブランド、クラウドへの全面移行、事業のための追加資本。

しかし、ビジネスの成功に必要なことが1つだけということは、ほとんどありません。あらゆることを、少しずつやる必要があるのです。

Twitterの初期、私たちはウェブサイトやAPIをダウンさせずに運営することができませんでした。何人もアドバイザーを雇い、そのたびに新たな提案を受けて試しましたが、それでもサイトはダウンしました。フラストレーションは強く、事業に対する脅威でもありました。

サイトが不安定だったこの時期、TwitterはSummizeという検索エンジンの会社を買収しました。Summizeはエンジニアからなる小さなチームで、そのほとんどはAOL出身者でした。

Summizeを買収した後、当時Twitterを経営していたJack Dorsey(ジャック・ドーシー)にSummizeチームを統合する計画について尋ねました。彼は私を見てこう言いました。「彼らを統合するのではなく、彼らが私たちを統合するんだよ」。ジャックはそれから、SummizeのエンジニアリングリーダーだったGreg Pass(グレッグ・パス)をTwitterのエンジニアリングリーダーにしたのです。

グレッグとSummizeチームが「フェイル・ホエール」と格闘するのを見るのは興味深いものでした(訳注:Twitter初期にはサイトがダウンしたときに、夢見るような白いクジラのイラストが表示されていました)。魔法のような解決策を探す代わりに、システム全体をうまく使い、壊れそうだった全ての部分を再構築し始めました。

それはゆっくりとした着実なアプローチで、時間がかかりました。でも、6か月以内に(あるいはそれくらいで)システムはかなり安定したものになりました。このアプローチを1年ほど続けたところ、フェイル・ホエールはほとんど現れなくなりました。

グラインディング(訳注:grindは動詞で臼などで何かを挽(ひ)くこと。地道な努力を継続するという意味でも使われます)は、やっていて達成感があるようなものではありません。チームメンバーの前に出て「われわれはこれから、ここにあるあちこちの問題を1つずつ、愚直なハードワークでもって直すんだ」というのは難しいことです。ほとんどの場合、派手で大きな打ち手のほうがウケがいいのです。でも、それはグラインディングほどの効果はなく、完全で、惨めな失敗に終わりやすいのです。

派手なやり手とグラインダータイプの人のどちらかを選ぶとするなら、私は必ずグラインダーを選びます。成功する確率が高いのです。信念と忍耐が求められますし、成果が分かりづらいこともあります。でも、グラインディングの成果を十分に長い時間軸で見れば、このアプローチの威力がわかるでしょう。

AVC

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