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スタートアップ転職をメインストリームに―、STARTUP AQUARIUM

先週の土曜日、日本最大のスタートアップキャリアフェアを主催しました。全国から1,000人以上が参加し、スタートアップとスタートアップで働くことに関心のある方々のミーティングが730件以上も行われました。このイベントはTwitterで東京のトレンドNo.1になるくらいバズりました。

これは日本のスタートアップエコシステムにとって極めて大きな意味を持っているでしょう。グロービス・キャピタル・パートナーズの高宮さんがSTARTUP AQUARIUMのメインパネルで言及したように、これだけ多くの方々がスタートアップでのキャリアについてのイベントに参加したという事実は、時代の変化を象徴しています。また、同じパネルで「5〜6年前に東京大学で開催された『ベンチャー説明会』というポスターを見た」とシニフィアンの朝倉さんが言っていました。どんな会社が来ているのか興味があって覗いてみると、楽天とリクルートだったので驚いたそうです。どちらも上場企業で何兆円もの市場価値があるにもかかわらず、日本ではまだ「スタートアップ」と認識されていたのです。

このイベントはスタートアップに対する日本人の感情の劇的な転換を示すものとなりました。アメリカのように発達したエコシステムでは、何年も前からスタートアップ業界がメインストリームである一方、日本では最近まで目立たない存在でした。しかし日本のスタートアップ市場に流入する資金量はこの6年で6倍に成長し、今では優秀な人材も流入し始めています。STARTUP AQUARIUMの参加者の中には、三菱グループ、Google、ソニー、BCGや、誰もが羨む日本でも有数の企業の方々もいました。10年前であれば、こうした企業で活躍する力量のある方々はスタートアップで働くことなどほとんど考えもしなかったでしょう。今ではスタートアップで働くことが選択肢として一般化しつつあります。

そうは言っても、よく知らないスタートアップに応募するのは相変わらず心理的にハードルが高いことでしょう。私たちがこのイベントを企画したのは、厳選された将来性のある日本のスタートアップについて学ぶ機会、そしてそこで働く人たちと気軽に対面で会える機会を提供するためです。スタートアップ内での様々な役割やストックオプションをどう考えるかといった実務的なことについてもセッションを用意しました。スタートアップ転職に積極的な方にとっても、あるいはそういったキャリアパスにちょっと興味を持っている方にとっても、このイベントは実際に「水」の中へ入ることなく「水槽」の内側を観察できる機会となったはずです。だから『STARTUP AQUARIUM』(スタートアップの水族館)なんです。

私たちはこれまでにいくつかキャリアフェアを主催しましたが、今回が今のところ最大です。このイベントの規模や評判は、今まさに日本で起きているポジティブで目覚ましい変化の証です。こういったイベントを行う直接的な動機は私たちが支援しているスタートアップの採用を支援することにありますが、より広い動機は時代の変化を目に見える形にすることでした。外にいる人たちがスタートアップ業界にもっとアクセスしやすくして、そして願わくば日本の秀才たちがスタートアップにジョインするような引力を生み出したいと、私たちは考えています。参加者がジョインすることになるスタートアップが私たちの投資先かどうかには関係なく、そういった状況を生み出せれば、それこそが私たちにとっての「成功」なのです。

P.S. このイベントを実現してくれた、私のチーム、私たちの支援しているスタートアップ、そして私たちのスポンサーに感謝します!

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