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コロナショックの今、スタートアップへの転職はチャンス? それともリスク?

新型コロナウイルスが日本経済に影響を与えていますが、スタートアップ業界も例外ではありません。ストリーミングサービスやEC、SaaS企業などには追い風になる一方で、外食やレジャー、小売業に関連した領域は厳しい状況にさらされています。

そんなコロナショックの今、スタートアップに転職するのはチャンスなのでしょうか、それともリスクなのでしょうか。

コロナ前後で変わった働き方や採用の現状に迫るべく、Coral Captialが4月23日に開催したオンラインイベント「Startup Aquarium Online」では、スタートアップの創業者3人に語ってもらいました。モデレーターはCoral Capital創業パートナーの澤山陽平が務め、オンラインで募集した質問も含めて深堀りしました。

リモートワークがはかどるSlackやZoomの使い方、各社の工夫は?

スタートアップへの転職を考える人にとって、新型コロナウイルスが感染拡大する状況でどのように仕事を進めるのかは気になるところ。リモートワークを導入中という3社に、メンバー同士のコミュニケーションで工夫している点を聞いてみました。

始業前に「その日にやること」をSlackで宣言していると語ったのは、国際物流の発注・管理をクラウドで効率化するサービスを提供するShippioの佐藤孝徳さん。

「リモートワークは時間や曜日の感覚がなくなってきて、スタートがルーズになりがち。僕が強要した文化じゃないんですが、みんなが始業前にチェックインして『よしやろう』という状態になっているのがうれしい。あとは、なるべく話す機会を増やしたいので、チームでWebランチをすることもあります」

API型の本人確認・KYCサービスを手がけるTRUSTDOCKの千葉孝浩さんは、1分程度で終わる音声・動画のコミュニケーションを増やしたそうです。

「テキストで2〜3分やりとりしていて『ちょっと困ってそうだな』と感じたら、その瞬間に『コールしていい?』と聞いて、1分くらいで話す機会を増やしました。テキストだけだとニュアンスが抜け落ちることもあるので、コンセンサスが取れているか見えにくいときはオンライン会議を入れたりもします」

5〜6人のチームメンバー同士であえてダラダラとZoomでしゃべってみると教えてくれたのは、コスメ通販アプリを運営するNOINの渡部賢さん。

「ご飯を食べたり、お酒を飲んだり、何をしてても構わないので『このへんの話をしてみよう』みたいな感じでダラダラしゃべっていると、みんなが画面上で面白いことをするんですよね。数人規模のベンチャーだった頃に夜な夜な『こういう機能が欲しいよね?』『それ採用!』とやりとりしていたような、いい時間が作れている感覚があります」

コロナ以降はリクルーター経由よりもスタートアップ直応募が増える?

新型コロナウイルスの感染拡大後も採用を続けているという3社ですが、採用の質的な基準は変わっていないと口を揃えます。その一方、「採用ポジションの優先度に変化が出ている」とNOINの渡部さんは説明します。

「家で過ごす時間が増え、スペシャルケアコスメの需要が高まっています。化粧品メーカーとのタイアップも増えているので、売り上げが見込めるセールスは積極採用したいし、エンジニアも引き続き採用しています。それ以外のポジションはいったん控えておこうという感じです」

渡部さんは続けて、コロナ以降は採用コストを抑えるために、外部の転職サービスやリクルーターの利用を控えるスタートアップが増えると予測。転職したい人はスタートアップのサイトで直接応募する方が採用の可能性が上がるかもしれないとアドバイスを送りました。

オンライン面接でスタートアップを見極める質問

イベントの視聴者からは「オンライン面接で能力やカルチャーフィットを見極められるのか?」という質問も寄せられました。

この問いに対して、4月下旬に初めて対面で会わずに内定を出したというShippioの佐藤さんは、「エンジニアやプロダクトサイドの人材はオンライン面接だけでも採用できる」とコメント。他の登壇者からも同様の反応が見られました。

Shippioの佐藤さんは続けて、候補者がスタートアップを見極めるには、経営陣ではなくメンバークラスとの面談で突っ込んだ話をするのが効果的と、実用的なアドバイスを送ります。

「スタートアップの社長は事業をよく見せるのが上手なんですよね(笑)なので、一緒に働くことになるチームのメンバーとのオンライン面談で、『どんなときがキツかったんですか?』とか『そのとき会社はどうやって立て直したんですか?』みたいな話を聞いてみるのがいいと思います」

スタートアップに中途半端な夢を抱いている人は転職がリスク

イベント終盤は、メイントピックである「今、スタートアップへの転職はチャンスなのか、リスクなのか」という話題に。Shippioの佐藤さんは「リスクがあるのは、中途半端にスタートアップに夢を持っている人」と語りました。

「『うまく勝ち馬に乗ればストック・オプションで一攫千金が狙えるんじゃないか』とか、『今の会社ではくすぶっているけどスタートアップに行けば経営企画室長くらいやれるんじゃないか』と考えるような人たちは、今のタイミングで動くと、そういう人を見抜けない会社に入ることになるので危険だと思います」

その一方、ソニーやホンダが戦後に創業したことになぞらえ、世界経済が小休止するタイミングで、大きなチャレンジをするために転職するのはポジティブであると続けました。

「勝ち馬に乗れるかどうかは別として、コロナで世界中が小休止するタイミングで次の時代を作るのは単純にワクワクすること。ソニーやホンダのような大企業を作った人たちが戦後に出てきましたが、今から30年後に『あのコロナの時にチャレンジしたかった』と振り返る人も出てくるはず。これを機に大きなチャレンジをするのはポジティブだと思います」

TRUSTDOCKの千葉さんは、コロナショックで生き方を見直す時間が増える今だからこそ、「本来自分は何がしたかったのか」という価値観に合わせて転職を検討することを勧めました。

「コロナショックはみんなにとって“初物”で、いろんなものがゼロベース思考になると思います。それと同じように、転職というのは過去の蓄積を捨てて考えなければならないこともたくさんあるので、何かをリセットして始めるには、逆に今がベストとも言えそうです」

NOINの渡部さんは、スタートアップへの転職を考える人に対して「みんなが思っているほどキラキラした夢のある職場じゃないかもしれないです 笑」と呼びかけた上で、「入社したからすばらしい仕事ができるわけじゃないし、仕事は自分で作るもの」「自分がその組織で何を任せてもらえるとかではなくて、自分で何をもぎ取って、どんな結果を残すかが大事」と話しました。

「スタートアップは、何かを自分たちの手で変えてみたいと思った人たちがチャレンジするところ。転職するタイミングは関係ないですが、これからコロナで世の中が変わると感じていて、そこに対して変えたいという思いがあるなら、すぐに動いてみるのがいいと思います」

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