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Duolingoの英語能力試験が急な伸び―、変わらなかった市場が変わるとき

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「The Duolingo English Test」を翻訳したものです。


昨年8月、投資先であるDuolingoの英語能力試験について記事を書きました。Duolingoの素晴らしいところは、それが新しい外国語の習得を助けるサービスであると同時に、どれだけ上手に話せるかを証明するのにも役立つことです。言語の習得と言語の流暢さを証明するのは、コインの表と裏のような関係なのです。

しかし、英語能力試験として成功するまでの道のりはやさしいものではありません。かねてより英語能力試験を提供しているTOEFL(正式名称はTest Of English As A Foreign Language)は、長年にわたり、TOEFLの結果を受理するすべての企業や大学を囲い込んできました。企業や大学がTOEFLの結果の提出を求めるなら、人々はTOEFLを受けざるを得なかったのです。

Duolingoの英語能力試験は以前から、そして今でもTOEFLより良いプロダクトです。しかし、優れたプロダクトより、既に受け入れられているものが重視される市場というのがあるものです。Duolingoが提供する英語能力試験の長所は、試験会場に行かなくても自宅のコンピューターから受験できることです。受験料もお手頃です(Duolingoは49ドル、TOEFLは250ドル)。さらにTOEFLの試験時間は3時間かかるのに対し、Duolingoは1時間です。しかし、それでも市場に受け入れられるのは難しかったのです。

そうこうしてるうちに今回のパンデミックが発生しました。人が集まる試験は行えません。国際高等教育メディアのPIE Newsは次のように書いています。

コロナウイルスの影響が大きい国々では、従来の英語能力試験が実施できないことを受け、米国の多くの機関が、Duolingoの英語能力試験の結果を単独で英語能力を証明する、あるいは他の英語能力試験の結果を補完するものとして認めるようになってきています。

Duolingoの共同創業者でCEOのLuis von Ahnは、昨日メールで近況を教えてくれました。

  • Duolingoで1日に実施している英語能力試験の回数が10倍に増えた!
  • 過去8週間で、Duolingoの英語能力試験の結果を認めるようになった大学の教育課程の数が新たに500増えた(これまでの数は1000でした)
  • オンライン試験は役に立たないとたびたび主張してきたTOEFLやIELTSも、オンラインでも試験を受けられるようになりました。

市場が競争に対しオープンになったことで、これからは市場で最も優れたプロダクトが成功を収めるようになるでしょう。私はDuolingoが勝つと信じています(2012年、Duolingoにシード投資をして以来ずっと、私はDuolingoの成功を信じています)。

 

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