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社内IT運用で管理者に代わってチャットAIが自動対応する「Moveworks」、 海外注目スタートアップ紹介(2)

Coral Capital創業パートナーCEOのジェームズ・ライニー(James Riney)が、ときどきTwitterで主に北米の海外スタートアップについてツイートしています。この事業領域やアイデアは日本でも成立するのではないか、もしこの分野に興味があったり、すでに取り組んでいる起業家の方がいればご連絡くださいという意味と、テックビジネスの動向を紹介する意味でシェアしています。

こうしたツイートに含まれる海外スタートアップについて、1回につき1、2社を7、8分で紹介する動画シリーズをCoral CapitalのYouTubeチャンネルで開始しました。

第2回めは、企業の情報システム部門などが社内からの問い合わせにチャットAIで自動応答するサービスを提供している「Moveworks」です。Moveworksは2016年に創業し、これまで$105M(約110億円)を名門VCのKPCBなどから調達しています。

IT機器や社内システムに関する社内からの問い合わせには似た質問やリクエストが多いことから、半自動で対応を可能にするというのがポイントで、Moveworksによれば3割は自動処理が可能とか。例えば、以下のような例が示されています。

  • PDFファイルを編集したい → Acrobat Proのライセンスを発行します
  • リモートワークなので新しいキーボードがほしい → 以下の何番のキーボードがいいですか?
  • パスワードを忘れた → 新規パスワード生成はこちらです

ユーザーからの問い合わせだけでなく、ITシステム側からユーザーに確認を促す用途にも使えるようです。例えば、Oktaのような認証システムでロックがかかった場合のアカウントのロック解除がチャットの中だけで完結し、管理者が対応する必要がないといいます。画面例を見ると、Slackのプラグインとして機能していて、ユーザーはチャットの画面だけで完結するのがポイントです。

日本でもこうしたサービスの需要はあるでしょうか? Coral Capitalのジェームズは、「私たちが投資を検討するときに、よく聞く質問は Why now? (なぜ今なのか)です。Moveworksに関してWhy nowの答えは、ウィズコロナでTeamsやSlackなど企業内のチャットが日本でも急速に普及していることです。ITサポートをチャットベースでサポートするのは当たり前になってくる」と指摘しています。Moveworksも創業は2016年なのに、2019年4月にシリーズAで3,000万ドル、同11月にシリーズBで7,500万ドルを調達するなど、コロナによるチャットサービスの急速な普及の追い風を思わせるものがあります。Moveworksは共同創業者が、元Googleエンジニアと元Facebookのマネージャーという組み合わせであることもポイントかもしれません。

もしこうした事業領域での起業を検討中の方がいれば、ぜひCoral CapitalのフォームまたはジェームズのTwitterにDMで、ご連絡くさだい。

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Editorial Team / 編集部

Coral Capital

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