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自分の会社を大事にしたいなら、創業者はまず自分自身を大切に

多くのプレッシャーを抱え、混沌とした環境の中で膨大な仕事量に日々追われるスタートアップの起業家は、自分たち自身のことをつい蔑ろにしてしまいがちです。私が起業家としてスタートアップを立ち上げたときもそうでした。夜遅くまで働き続け、ほとんど運動もせず、睡眠をおろそかにし、食事もコンビニで適当に済ませていました。このようなライフスタイルの結果、仕事のパフォーマンスが落ちただけではなく、バーンアウトするところまで自分を追い込んでしまいました。スタートアップはマラソンなのに、私はそれをまるで短距離走のように考えていたのです。

ですので、以前の私のように間違った走り方をしている起業家を見かけたときは、「何よりもまず、自分のことを大切にしたほうが、結果的にスタートアップを大切にすることにもつながる」とアドバイスすることがあります。彼らの良きパートナーとしての忠告というだけではなく、そうしたほうが彼らのみならず、彼らの顧客や社員、そしてもちろん投資家(つまり私たち!)にとってもより良い未来へとつながるからです。

そこで、「いくらなんでもやりすぎじゃない?」と言われそうなくらいセルフケアに最近熱心な私の実体験に基づき、パフォーマンスの維持に役立つアドバイスをいくつか紹介したいと思います。

ルーチンをつくる

起業家としての日々はアップダウンが激しいことが多く、まるでジェットコースターのようです。そんなカオスな状況をある程度コントロールするためには、なんらかのルーチンを日常に組み込むことが重要です。「次の四半期の優先課題について考える時間」が必要なら、スケジュールに入れてください。「資金調達のためのイニシアチブに集中する時間」も、「ジムに行く時間」も、全てスケジュールに組み込んでください。

ここ数年のパフォーマンスに何が最も効果があったかと聞かれたら、それはおそらく一貫性に対するこだわりだと私は答えます。ルーチンを作り、ToDoを全てスケジュールに組み込むことで、複雑で多忙な日常に秩序を作り出せるのです。自分の人生をコントロールできているという感覚につながり、ストレスを減らす効果もあります。また、副次的な効果として、いつ何をしようかといった小さなことで悩む時間を削減し、より重要な決断のために思考のキャパシティを解放することができます。

ただし、1つ大事な注意点として、理想的なルーチンをつくるには、まず自分自身のことをよく理解しておく必要があります。どこかの有名起業家が毎晩深夜2時まで働いていると著書に書いてあったからといって、そのルーチンがあなたにも適しているとは限りません(その起業家が本当のことを言っているとも限りません)。夜型の人もいれば、朝型の人もいます。他にも子どもや家族がいたりなど、さまざまな要素によって、何が適しているかは当然変わってきます。

睡眠と運動を大事にする

私のブログを以前から読んでくださっている読者の方なら、私の睡眠へのこだわりについてもよくご存知かと思います。ほぼ毎日、夜の10時前に就寝し、朝の6時前に起床するので、チームのみんなにしょっちゅうからかわれています。ですが、このルーチンがあるからこそ、ベストな状態の自分でチームのみんなや、起業家、投資家の皆様と接することができるのです。もちろん、一睡もできないくらい強いストレスになる出来事があった日など、ルーチンから外れてしまうこともあります。しかし、決まったスケジュールを持っているおかげで、普段の自分から大きくそれることを防げているのです。

運動についても同じことが言えます。スケジュールに固定しておかなければ、つい後回しにしてしまいがちです。ぜひスケジュールに組み込み、スタートアップというマラソンを走り抜けるための体力を身につけましょう。

身体に取り入れるものを意識する

お酒がものすごく好きというわけではありませんが、コロナ禍の前はたまの飲み会をいつも楽しみにしていました。それに、それが他の投資家との関係を築くためであっても、投資を検討している相手とのネットワークを広げるためや、投資先企業のための人材を見つけるためであっても、飲みニケーションとスタートアップはほぼ切り離せないものだと考えていました。しかし、この飲み会が週に何回もあるとなると、アルコールのせいで睡眠が浅くなるなど問題が出てきて、翌日にまで影響することもありました。そして当然、睡眠不足や時々の二日酔いは仕事のパフォーマンスに悪影響を及ぼしていました。

今回のパンデミックで良かったことの1つが、アルコールの摂取量が大幅に減ったことです。毎日クリアな頭で考えられるのは、人生をゲームに例えるなら、HPがブーストされたような気分です。

もちろん、アルコールだけではなく、私たちは日々さまざまなものを摂取しています。中にはカフェインや脂っこい食べ物など、体調や、最終的にはパフォーマンスにも影響する可能性があるものもたくさんあります。具体的な影響やその程度については個人差があります。例えば、私は辛い食べ物が好きですが、夕飯時に辛いものを食べると眠りが浅くなることに気づきました。同じものを食べても、なんの問題もなく、気絶したみたいに眠れるという人もいるでしょう。つまり、重要なのは自分自身の身体への影響で、何を取り入れたら体調がどう変わるのかを把握し、自分にとってベストな生活習慣を見つけていくことが大事なのです。


この記事を書いたのは、ベストな状態でスタートアップと向き合うためにも、起業家の皆様にはまず自分自身を大切にして欲しいとお伝えしたかったからです。スタートアップではひたすら頑張って長時間働くことも必要でしょうが、そんなストレスフルで困難な日々も、ちょっとした改善を取り入れることで、ずっと楽に乗り切れるかもしれません。素晴らしいプロダクトを作らなければならないというプレッシャー、特に投資家からのプレッシャーを意識してしまうのは当然です。しかし、投資家である私自身もこのようなバランスを実践していて、そして何より、投資先の起業家たちにも積極的に勧めているのです。あなたのスタートアップや社員たちの成功も、私たちの投資の成功も、最終的にはあなたにかかっているのですから。

ベンチャーエコシステムリーダーシップ
James Riney

James Riney

Founding Partner & CEO @ Coral Capital

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