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コロナ後に良いのは対面かビデオ通話か

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「In-Person vs On-Screen」を翻訳したものです。Fred Wilson氏による過去の翻訳記事の一覧は、こちら


先週、私は6人のパートナーとともに会議室で3時間、どういう会社に、どういう理由で投資するのかについて話し合いました。とても有意義な時間で、ここ数か月で得た分を超える「気づき」がこの3時間にはありました。同僚とテーブルに囲み、顔を突き合わせて仕事をすることの代替手段はないように思います。

先日、私たちはシンガポールの起業家とZoomでミーティングをしました。シンガポールは真夜中、ニューヨークは正午でした。ミーティングの1時間で、私たちはその創業者から、彼の会社に投資するか判断するのに必要な情報をすべて聞けました。

この1年で、このような仕事の仕方が浸透しました。会議室に集まって仕事をする機会はありませんでした。そしてテック業界やビジネス全般(他の業界も含め)では、画面越しのやりとりが今後の主流になると考えられています。

資本調達や投資のような特定の事柄については、画面越しのやりとりでも十分うまく行きます。起業家はこれまで数か月かけてロードショーを行っていましたが、自宅のキッチンや寝室、オフィスから数週間で資金調達できることが判明しました。創業者が以前のようにロードショー形式で資金調達することはもうないでしょう。また、シンガポールの起業家はニューヨークの資本市場から簡単に資金調達できるようになり、ニューヨークの投資家もシンガポールの会社に簡単に投資できるようになりました。これらはすべて、スタートアップ、テクノロジー、ビジネスの各分野にとって重要かつ破壊的な変化です。

しかし、この1か月間、毎日のようにUSVのオフィスに通っているうちに、対面の働き方に比べて、画面越しの働き方に足りなかったものが何か実感するようになりました。画面越しに仕事をする方が効率的な業務も多いのですが、直接会って行う方がはるかに良い業務もあるのです。

それぞれの業務にどちらの方法が適しているかを理解し、対面での働き方をどのように継続していくか考えることは、会社のリーダーやチームがニューノーマルの時代を生き抜く上で非常に重要です。

半年ほど前、ある創業CEOがメールで、パンデミックが終わったら、完全にオフィス勤務に戻す予定であると話していました。当時、働き方についてそこまで強い姿勢を示すCEOはあまりいませんでした。その後、別の投資先のリーダー数人からも同じようにオフィス勤務に戻すという話を聞きました。そのような会社は少数派ですが、存在します。当社のポートフォリオ企業にアンケートを取ったところ、フルタイムのオフィス勤務に戻す会社が20~25%で、リモートワークに完全に移行するのは20~25%。残りは自社に適したハイブリッドな働き方を模索する、という結果でした。

USVでは、今のところ、そしておそらくこれからも、特に対面で人と接する日は、オフィスで働くことを重視します。しかし、画面越しの働き方も前より柔軟に考えています。チームメンバーの何人かは、週に数日、場合によっては週の大半をリモートで仕事をする働き方を選ぶと思います。子どもがいるメンバーにとってはリモートによる柔軟な働き方がいいでしょうし、若いメンバーにとってはオフィスにいることで生まれる交流や仲間意識が有益になると考えています。また、遠いところから通勤している人たちにとっても、週に何日か画面越しに働くことで、通勤の負担が減るのは大きなメリットです。

私たちの会社では、月曜と木曜の週2日、チームで顔を合わせるリズムがあります。そのため、チームメンバーはその日はオフィスにいるようにしていますし、同僚とランチをとったり、たまに仕事後に一緒に出かけたりといったイベントを行うのもこの曜日です。私たちはそのようにチームの活気や文化を維持しつつ、今後は画面越しの働き方にも対応できるようにしていこうと考えています。

私たちも何が良いか完全に理解できているわけではありませんが、それぞれの働き方のパターンとメリットが分かってきて、良い着地点を見つけようとしています。

それぞれの会社が、自分たちのチームや文化に合った着地点を見つける必要があります。どの会社にも通用する「正しいやり方」はないでしょう。とはいえ、より良い意思決定を行い、良い製品、良い文化、良い会社を作るためには、対面での交流が重要なことに変わりはないでしょう。なので完全なリモートチームであっても、どの会社も定期的に対面で交流する機会を設けることについて考えることをお勧めしたいと思っています。

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Editorial Team / 編集部

Coral Capital

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