ステーブルコインか、CBDC(中央銀行デジタル通貨)か

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「Stablecoins vs CBDCs」を翻訳したものです。Fred Wilson氏による過去の翻訳記事の一覧は、こちら


過去に何回かステーブルコインについて記事を書いています。ステーブルコインは暗号資産市場の重要な分野であると私は考えています。時価総額トップ10に入る暗号資産のうち2つがステーブルコインです。時価総額が620億ドルのTetherと270億ドルのUSDCです。ステーブルコインの価格は安定しているため、値上がり益を期待して保有する資産ではありません。現金のように保有し、取り引きに使ったり、何かを購入したりするのに使うための資産です。

世界各国の政府がステーブルコインを見て、「自国の中央銀行を通じてこのような資産を発行してはどうか」と考えています。そうした資産は「中央銀行デジタル通貨(central bank digital currency)」、略して「CBDC」と呼ばれます。CBDCについては中国が最先端を行っていますが、世界中の多くの国がCBDCの発行を検討したり、作り出したりしています。

※訳注:日本銀行も中央銀行デジタル通貨を検討しています。

昨日(7月22日)、SECコミッショナーのHester Pierce氏がCBDCよりもステーブルコインの方が望ましいという見解を示しました


【ツイートの翻訳】

「ある意味、中央銀行デジタル通貨よりステーブルコインの方が魅力的な選択肢であると言えます」とSECコミッショナーのHester Pierce氏が「All About Bitcoin」で発言。

「クリプトママ」のインタビュー全編はこちらからご覧いただけます。
https://coindesk.com/video/hester-peirce-on-secs-role-in-crypto-regulations-stablecoins-cbdcs


 

Hester氏はCBDCのプライバシーの懸念に焦点を当てていて、私も連邦準備制度(訳注:米国の中央銀行制度)の発行するデジタルドルよりもUSDCを保有したいという彼女の意見に同意します。

しかし、もう1つ、ステーブルコインがCBDCより望ましい重要な理由があります。それは競争環境です。

競争があれば、技術革新が起き、新機能の開発や構成の柔軟性をはじめ多くの重要なメリットがあります。米国政府でも、どの国の政府でも、政府が独占し、他を押しのけ、自分たちのデジタル通貨の利用を強要するなら、競争に伴うメリットは得られません。それはとても残念なことです。

中央銀行がデジタル通貨を発行することには賛成です。しかし、それらは市場本位のステーブルコインと人々の利用をめぐって競うべきなのです。そうすれば両方の良いところが得られます。米国をはじめ世界中の政治家が競争の重要性を理解し、ステーブルコインとCBDCが共存するようになることを期待しています。

(Fred Wilson氏による記事の翻訳一覧はこちら

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