本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿、「Timing」を翻訳したものです。
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何が起きるのか正しく予想するのと、それが起きるタイミングを正しく予想することには大きな違いがあります。
残念ながら、予想から利益を得るにはタイミングを合わせるか、ぴったりのタイミングが来るまで踏ん張るかしなければなりません。後者はとてもつらい場合があり、ほとんどの投資家は踏ん張ることができません。
特にショートポジションの場合はそうです。何かが崩壊すると知っているだけではダメなのです。いつ、どうして、どのように崩壊するかを知らなければなりません。
ベンチャーキャピタル投資のようなロングポジションなら、それまでの時間を稼げますが、それには強い信念と忍耐が必要です。キャリーコスト(訳注:ポジションを維持するのに必要なコスト)がリターンに響いてしまうこともあります。
なのでベンチャー投資は適切なアイデアに、適切なタイミングで、適切なチームに入れるのがベストなのです。
1997年、14.4kbpsのアナログモデムでネット配信の動画を見ていたのを覚えています。10年後、YouTubeが適切な方法、適切なタイミングでこのチャンスをものにしました。
多くのベンチャーキャピタル投資家は「何がうまくいかないか」ではなく「何がうまくいきそうか」を考えます。これはベンチャーキャピタル投資においては正しい考え方です。ただし、「いつ、どのように、どうやって起きるのか」についても考える必要があります。
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Editorial Team / 編集部