こんにちは、500 Startups Japanの吉澤です。
VCがスタートアップと出資の話を進めるにあたり、そのファーストコンタクトの方法は様々です。既存投資先や知人からの紹介だったり、起業家からの直接のお問い合わせだったり、また時には、VCから起業家に連絡をすることもあります。どのチャネルを好むかはVCによるかもしれませんが、500 Startups Japanではどんなチャネルからでも起業家と繋がれることは大歓迎です。
私たちは2年前のファンド設立から、ブログやSNS、動画コンテンツといったマーケティングやPRを活発に行ってきました。こういった情報をご覧いただき、全く繋がっていない起業家さんからも直接のお問い合わせもたくさんいただけるようになったと思っています。問い合わせフォームからいただいたピッチメールは、Jamesと陽平さん、私(吉澤)の3人でしっかり目を通しています。
しかし、全ての連絡に返信し、お会いできるわけではありません。できるだけ多くの方にお会いしたいと思っていますが、私たちとしても時間に限りがあるため、連絡の内容だけで判断し、実際にお会いするのは「会いたい」と思う方だけになってしまいます。もしかしたら他のVCや投資家はどんな連絡でもお会いしているかもしれませんが、少なくとも私たちはそうではありません。そして何より、起業家さんにとっても出資の可能性が低いVCのために時間を費やすのは時間の無駄になってしまうかもしれません。
それでも、メールだけで会社や事業のことを伝えきれていないまま、会うチャンスを逃してしまっている場合もあるかもしれません。それはお互いにとって残念なことなので、きちんとメールで起業家やそのチーム、事業に関して伝え切ることが重要だと思います。
私自身、面識のない起業家にコールドメールを送っていますが、500 Startups Japanについて伝えきれないまま返信がないのは非常に残念だと思っています。とはいえ、長すぎるメールでも意味はなく、要点を抑える必要があると日々考えています。
今回は、投資家に直接連絡をしようと考えている起業家のみなさんに向けて、より会社や事業の魅力が伝わりやすいメールにする方法をご紹介します。
投資家へのピッチメールで重要なこと
ピッチデックを添付するにしても、メールの文面を見てピッチデックを開いてみようと思わせることがまず必要です。つまり、限られた文字数で、ある程度事業やチームのことをしっかり伝えることが重要だと思います。
メールの文面に含むべき内容は以下の通りです。
- 解決したい問題:どのような顧客のどのような問題に取り組んでいるのか示す。既存のソリューションだとなぜダメなのかも書いてあるとなお良い。
- ソリューション=サービス:サービスの内容を簡潔に示す。
- なぜ今なのか:なぜこれまでその問題が解決されなかったのか、なぜ今ならできるのか
- チーム:なぜあなたならこの問題を解決できるのか、ということを主要なメンバーのプロフィールを載せることで示す。それぞれがチームでどのような役割を担っているのか、どういうバックグラウンドなのかを書く
- 調達したい金額の大体のイメージ:これはマストではないが、事業相談ではなく資金調達の連絡の場合にはあると良い。VCによって出資できるステージが異なり、ステージが合わないとどんなに良い会社だと思っても出資できないということもある。あらかじめ示すことで、そもそも規模の問題で可能性のないVCを除外できる。
上記の内容が簡潔に示されていることで、投資家はメールだけでもある程度の情報をもとに検討することができます。
また、文面と合わせて、ピッチデックも送りましょう。非常に細かいことですが、ファイルはなるべくDropboxなどのクラウドにあげて、リンクを共有する方がダウンロードの手間がなくスマホでも見れるので受け手としては有り難いです。
いつでもご連絡、お待ちしています
私たちはアーリーステージの投資家なので、もちろん事業が決まっていない起業家さんの相談や壁打ちも大歓迎です。事業がまだ固まっていない場合には、チームの部分をきっちり伝え、どういった問題を解決したいと思っているか伝えるようにするといいかと思います。
そして500 Startups Japanではどのようなご相談でもいつでもお待ちしています。ぜひ問い合わせフォームからご連絡ください!
Senior Associate @ Coral Capital