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いつ投資家にコンタクトを取るべきか?

先日、とあるイベントでBeenextの前田ヒロ氏と共に登壇したところ、「投資家には、いつ話をし始めるのが良いと思いますか」というご質問を聴衆の方からいただきました。この方は、資金調達の必要性が生じる前に投資家に話し始めることに問題はないか、ということを知りたかったようです。

これは難しい質問です。というのも、投資家によるからです。2つの考え方があります。

一つの考え方は、第一印象が大事、決定的に大事であるというものです。アイディアに自信を持てない段階で、またはピッチに磨きがかかっていない状態で会うと、投資家は初対面のときのあなたの第一印象を、その後のあなたの全体的な印象へと無意識に結びつけてしまうリスクがあります。となると、どれだけアイディアを育み、起業家として成長しても、彼らはいつまでもあなたのイマイチな一面を記憶し続けます。そのため、いざ資金調達をする必要があるときに、彼らを説得するのに苦労するかもしれません。こうした投資家は、ダイヤモンドの原石を探しているのではなく、直ちに輝くダイヤを探し当てたいのです。

もう一つの考え方は、投資家が「点」ではなく「線」に投資している、というものです。一部の投資家は、磨かれていないあなたを見ても、それは一つの「点」のデータに過ぎないので、特に問題に感じません。彼らは、時間をかけてあなたの成長を観察し、ミーティングを重ねることで、あなたのデータの点を十分に収集してから投資したいと思っています。あるケースでは、点をつないだ「線」は指数関数的になったり、少なくとも直線的な傾きになったりしています。これらは、投資するのにポジティブな情報です。ヒロは先日、私と澤山が約1年前から話し始めたファウンダーへ、500 Japanと共に投資しています。このファウンダーはその当時、何をしたいのかというアイディアすらありませんでしたが、次第に成長する彼を見て、彼の持つポテンシャルに私たちもワクワクするようになりました。

私たちは、ミーティングを行ってから24時間以内にタームシートを提示したことがありますし、数ヶ月かけてファウンダーのことをよく知ってから投資したこともあります。そのため、私たち500 Japanがどちらのタイプなのかと分類することは難しいです。ただ、私も人間である以上、第一印象が決断に影響したことはない、と言い切ることはできませんが、私たちはおおむね「線」に投資している、と考えています。

そして、私たちにはオフィスアワーがあるので、データの「点」の提供はいつでも大歓迎です。ご参加をお待ちしております!

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Founding Partner & CEO @ Coral Capital

James Riney

Founding Partner & CEO @ Coral Capital

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