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売上がプロダクト・マーケット・フィットを意味するわけではない

本ブログはニューヨークのベンチャーキャピタルUnion Square Venturesでパートナーを務める、Fred Wilson(フレッド・ウィルソン)氏のブログ「AVC」の投稿を翻訳したものです。


私は先日Mark Leslie(マーク・レスリー)氏と昼食をともにしました。レスリー氏は成功を収めた企業家・CEOであり、現在はスタンフォード大学で教鞭をとり、スタートアップ企業では大抵の場合取締役として働いています。レスリー氏は、彼の同僚とともにハーバード・ビジネス・レビューに発表した論説「The Sales Learning Curve(プロダクトと販売実績の成長カーブに沿った営業チームの組成)」について話してくれました。私は論説を読みましたが、この論説には、私が自分自身で何度も見てきたことが明確に表現されています。

この論説は、以下のような考察から始まります。

『企業が新製品をローンチする際は、できる限り早く顧客を獲得するために早急に営業を増やしたくなるものです。しかし、我々は新規事業の立ち上げや新製品の発表に25年関わってきましたが、その経験を踏まえて分かったのは、性急に営業を多く雇用しても、会社はキャッシュを溶かしてしまい、期待していた収益を達成できない、という結果につながるだけだということです。製品を効率的に販売する力をつける前に、顧客がどのようにして製品を入手・使用するのかということを組織全体が把握しておく必要があります。これは我々が「The Sales Learning Curve」と呼んでいるプロセスです』

顧客がどのようにして自社の製品を入手・使用するのかということを組織全体が把握しておく必要があるだけではなく、製品自体が市場が望むものとぴったり一致しない可能性があるというのも事実です。言い換えれば、プロダクトローンチは、プロダクト・マーケット・フィット (PMF) の達成と同義ではありません。組織は、PMFに達するためには、プロダクトローンチからさらに6ヶ月、1年、またはそれ以上の時間が必要になる場合があります。

私が長年にわたって見てきたことの1つに、売上を重視する積極的な起業家・CEOは、多くの場合、「製品の欠陥を隠すことができる」ということがあります。起業家は、納得して市場に製品を選択・購入させることができるので、その企業は、それほど適切ではない製品でも、売上を得られます。そしてそれにより、あらゆる種類の問題を隠すことができます。

私は、名前は伏せますが、結局は会社自体を二束三文で売却することとなったある企業を思い浮かべています。その企業は、早い段階で大きな売上があり、その売上が巨額の資金調達を生み出しました。それが営業チームと開発チームの双方において、人員の大幅な増加につながり、その後顧客基盤の大幅な縮小という事態に直面しました。そのせいで、この高いバーンレートを維持しながら製品の生産をひたすら懸命に繰り返す、という非常に困難な時期を迎えました。結局、高いバーンレートのために会社はつぶれてしまいましたが、私の意見では、この会社は本当の意味ではPMFを見出してはいなかったのです。

マーク・レスリー氏が「The Sales Learning Curve」の中でアドバイスしているように、適切な製品があり、組織の中に製品をサポートする適切な人材とプロセスがあると確信できるまでは、人員を増やし、バーンレートを上昇させるのは危険です。初期の収入源の獲得というものは、情熱を持った起業家がよく推進するものではありますが、たちの悪いヘッドフェイクである可能性があります。この罠に引っかからないようにしましょう。

AVCチームビルディングプロダクトマーケットフィット

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