接種開始3日、実施して分かった職域接種の要点を公開します

Coral Capitalではスタートアップ企業のための、新型コロナウイルスワクチン合同職域接種(*1)プログラム(以後、スタートアップ合同接種と表記)を6月23日に開始しました。投資先のCAPSグループや同業のVC45社の協力により、916社、約2万2,000人規模(*2)のプログラムとなりました。6月23日〜8月11日にわたって全22日の接種日で、1日あたり2,000人への接種を予定しています。

スタートアップ合同接種開始から3日の接種日を終えて、会場やロジの準備、予約の整理、当日の誘導などオペレーションまで一通り経験しましたので、本記事ではこれから職域接種の実施を予定されている企業・団体の方々の参考になることを中心に運営の要点や注意点を公開します。

(*1)政府発表によれば、7月2日現在、職域接種の新規受け付けは一時休止となっており再開の目処は立っていません。
(*2)当初の希望者数集計では、希望企業数1,100社、希望者数は2万5,000人。実際の予約に至った数は916社、約2万2,000人です。

職域接種の概要

今回の職域接種の特徴や接種に関する注意事項については、まず「武田/モデルナ社の新型コロナワクチンについて|厚生労働省」をご確認ください。ワクチンの特徴や有効性、接種を受けられる人、注意事項などについて書かれているほか、関連する詳細な資料や、各国当局が公開している情報へのリンクなどもまとめられています。

ワクチン職域接種で特に管理が重要なもの

最初にワクチン職域接種で、特に管理が重要なもの3つについて概要をお伝えします。

ワクチン

詳しくは後述しますが、ワクチンは冷凍・冷蔵・常温の管理がきわめて重要なナマモノです。数量や、置き場の鍵の管理だけでなく、どのタイミングで解凍をするかのスケジューリングが必要です。

予診票

接種希望者はあらかじめ必要情報を予診票に記入して提出しますが、この予診票の管理も重要です。なぜなら、実際に接種を受けたかどうかの確認は予診票となるからです。当然個人情報ですし、最終的に接種費用の支給を受けるのも予診票の提出によってです。ワクチンと同レベルで事務局の一部のメンバーのみが入れる部屋に置いて鍵をかけておくことが望ましいでしょう。

トラブル時や、後に接種券との照合の作業が発生することを考えると、予診票は日付別かつ名前順にしておくなど整理しておいたほうが事務コストが下がります。

医療関連の資材

政府からはワクチンと一緒に医療関連の資材も届きます。このうちシリンジ(針)や、使用済みのシリンジなどの医療廃棄物の扱いにも注意が必要です。一般の廃棄物とは処理方法が異なり、専用容器に入れ、処理業者に引き取ってもらうことになります。

予約受付時の注意点

政府申請の前に希望者数の正確な把握を

政府が職域接種の申請受付を再開する見通しについては不明なことが多いですが、もしこれから申請するという場合、確実に申請が受理されるために、接種希望者リストを高い精度で準備しておくことは重要ではないかと考えられます。

接種希望者の人数把握は、政府から配布されるワクチンに余剰が出て廃棄を出さないためにも重要ですし、事務局がきちんとワクチンや予約を管理できることを認めてもらうためにも重要です。スタートアップ合同接種では申請時点で2万2,000人分の希望者名簿を準備しました。これは既存の名簿を集めたものではなく、接種希望と接種可能であるかどうかを確認した上で用意した名簿です。

希望者リストを作る上で注意したいのが、接種者の生年月日による年齢確認です。モデルナ製ワクチンはファイザー製ワクチンと異なり、2021年6月の基準では接種時点で満18歳以上でなければ接種できません。希望者を従業員の家族など広い範囲で募ると、年齢制限に気づかずに希望を出される方が出てきます。年齢については希望者を募るとき、予約時、受付時などで、それぞれ確認したい項目です。

2つの日程を同時に予約してもらうのが難しい

今回Coral Capitalで2名、CAPSグループで2名を中心とした事務局でプロジェクト全体を管理しましたが、想像以上に負荷が重かったのは、予約管理です。2万人超となると1%の入力ミスでも200人への連絡が発生するからです。メールアドレスの入力間違いも万単位となると多数発生します。

モデルナ製ワクチンは必ず2回の接種をセットで受ける必要があります。厚労省の指針によると、4週間の間隔を開けてできるだけ速やかに2回目の接種を受けてくださいとあるため、2スロットの日時で予約を受け付けることになると思いますが、この予約受付が予想以上に混乱しました。

既存のITサービスを使う場合、日程選択画面のあるフォームなどは利用できると思いますが、「2つの日時を正確に4週間開けて予約する」という機能のある汎用サービスは、おそらく存在しません。このため画面を行き来しつつ2つの日程を押さえるという部分で「1回目だけを予約」「別々の予約として2日程を押さえる」「3日分以上を抑えてしまう」という整合性が取れないエラー予約が3%ほど出てきてしまいました。結果として無効な予約入力に対して1件1件確認の連絡が発生しました。単独企業による接種の実施であれば、この連絡コストは大きくないかもしれませんが、合同職域接種ではメールアドレスが間違えていたり、そもそも連絡がしようがないなど対応が困難なことがありました。

これはスタートアップ合同接種の予約の反省点ですが、1回目の日時だけを選択してもらい、2回目は、同じ曜日、同じ時刻で自動的に予約が入るという仕組みするのも手です。ここは接種希望者への利便性提供と、事務局の事務処理負荷のバランスを見て決めることかと思いますが、運用のシンプルさと、ミス発生時の健康リスクが大きいことから、一定の制限を設けるのはありでしょう。折衷案として、接種の2日程を数個の選択式にするのもありかもしれません。

合同接種の場合、連絡網をスター型で整理する

以下はスタートアップ合同接種の体制図です。重要なポイントは、スムーズに連絡を行うために連絡網をスター型にしているところです。連絡手段としてビジネスチャットのSlackに一元化したのも効率的なオペレーションに不可欠でした。

これは、スタートアップ合同接種に特殊な事情かもしれませんが、最終的な接種者の重複が起こらないよう、早い段階で企業番号を割り振りました。その企業番号一覧をGoogleスプレッドシートで公開し、予約時に企業番号を入力していただきました。この企業番号が予約エラーの確認や修正に非常に役立ちました。

基本的に「予約キャンセル」は受け付けないことを明言しておく

スタートアップ合同接種では、パートナーVC45社をハブとして合計約1,000社の従業員やご家族にまで接種希望者を募りました。その過程で発生して事務局が対応に追われたのが予約キャンセルです。

グループ会社での合同接種の場合、接種希望者の取りまとめを、各サブグループに委ねることもあるかと思います。このとき注意したいのが予約キャンセルに対する考え方を強く伝えることです。

職域接種と並行して始まっている自治体による接種など、接種希望者には複数の選択肢が生まれる可能性があります。このとき、接種加速による集団免疫の達成や、個々人の生命の安全を考えれば、1日でも速いワクチン接種ができる選択肢を選ぶべきです。

しかし一方、ワクチンはナマモノです。厳密な電源・温度・セキュリティー管理が必要で、右から左へ簡単に移動させられるものではありません。特に、職域接種ではいったん政府から受け取ったワクチンの返品や他事業所への移動は不可、と決められています。ですから、誰かが予約をキャンセルした場合には、その分を廃棄処分とするか、別の方に予約枠を当てはめることになります。

スタートアップ合同接種では「ワクチン廃棄ゼロ」であることが重要だという信念で、キャンセルされた分に関して事務局が別会社へ声がけするなど、膨大な調整の負荷がかかりました。逆に言えば、今後行われる職域接種プログラムでは、どうしても調整がつかずに廃棄となるワクチンが増えるのではないかという懸念を抱くことになりました。

以上のことから、事務局としては、予約のキャンセルが発生しないよう慎重にお願いしますと繰り返しアナウンスすることを強くお勧めします。廃棄処分となるワクチンによって救われるはずの命があると理解していれば、そうそうキャンセルは発生しないはずですが、残念ながら多くの接種希望者はワクチンの貴重さや取り扱いの難しさを認識していません。

予約にまつわるFAQ文書を早めに準備

予約時には多くの質問が事務局に寄せられます。あらかじめ文書を用意しておき、随時更新するのが良いでしょう。今回、スタートアップ合同接種でまとめたFAQの一部を以下に公開します。

●予約内容を間違えてしまった場合どうすればよいか

ワクチン廃棄に繋がるため、基本的にキャンセルや日程変更は受け付けていません。しかし、間違えて予約したなどの場合のみ、キャンセルして再度ご予約ください。

●予約のキャンセルはできますか?

体調不良以外の自己都合のキャンセルは承っておりません。

●接種の1回目をキャンセルすると2回目はどうなりますか?

1回目に接種できなかった方は、2回目も接種はキャンセルとなります。

●各市区町村でのワクチン接種と併用できますか?

併用はできません。

●自己負担金額は?

ありません。

●家族とは別日に接種しても大丈夫ですか?

別日に接種を受けていただいて大丈夫です。

●健康保険に加入していない人でも接種できますか?

加入していない人は職域では接種できません。

●入社したばかりで保険証がまだ届いていない人がいます。保険証の番号入力が必須だと思うのですが、どうすればいいでしょうか?

健康保険被保険者資格証明書を先に発行してもらい、番号などを確認してください。

●転職・就職・退職などで、1回目と2回目の接種時の健康保険が変わる場合、予約を行う6月現在の保険証記号と番号で予約は可能ですか?

はい、可能です。

●業務委託のスタッフで、国民健康保険の保険証に「記号」の記載がないケースがあります。空欄での申し込みで良いでしょうか?

一部自治体では記号がないため「なし」や「0」などを記入してください。

●日本国籍を有していないのですが、対象になりますか?

新型コロナワクチン接種は、住民基本台帳に記録されている方が対象です。住民基本台帳に記録されていれば、日本国籍を有していない外国人の方も対象となります。

●英語版の予約文章はありますか?

外国人メンバーのための予約文言は各社でご用意ください。また、日本語が全くできない方に関しては、予約の問題だけでなく当日の事務や医療従事者とのやりとりに懸念があります。現場でのサポートは用意していませんので、同じ会社でサポート可能な方と一緒に予約していただき、接種日も同席してもらえるような体制を整えてからご予約ください。

●英語版の予診票はありますか?

いいえ。記入時の参考として予診票の翻訳も存在しますが、英語の予診票を政府は受け付けていません。必ず日本語の予診票をお使いください。

●接種証明書は発行してもらえますか? その場でもらえない場合、いつもらえますか?

証明書は自治体から送付される接種券と交換になります。接種券をお持ちでない方には、後日接種券と引き換えにお渡しします。

●接種証明書また、英語版をもらうことは可能でしょうか?(海外に行く機会があるため)

外務省にも問い合わせを行いましたが、他言語版は作成中とのことです。また、海外渡航の際に利用する場合は、必要な雛形が国によって異なる可能性があるため、個々人で調べていただく必要があります。

接種会場の動線設計と当日のオペレーション

会場に必要な要件、政府が公開している職域接種に必要な要件の中で以下のようにまとめられています。会場の人員確保についてモデルケースが示されています。

スタートアップ合同接種の会場レイアウトは以下の通りです。会場レイアウトは、予行演習でのロールプレイ、接種開始の初日の反省点を踏まえて微調整するなど改定を繰り返しました。

会場のレイアウトとオペレーションのポイントを箇条書きにすると、以下の通りです。

  • 接種が複数日にわたる場合は、徐々に改善をしていくことを前提に作成し、当日前に複数名でロールプレイを行い、動線が問題なく動くかをシミュレーションすることが大事(上記レイアウトは初期設計から7回ほど改定したもの)
  • 受付前の列や、接種後の待機所は私語がほぼ発生しないため、マスク着用厳守で前の方と一定の距離を保てばで感染対策としてはOK
  • 接種者が最も滞留しやすいのは時間のかかる予診の前後
  • 予診後、接種を受けるプロセスはほぼ時間がかからないため、予診の前に腕まくりや上着を脱ぐことを案内するとスムーズ
  • 医療スタッフとは別に、安全かつ効率的に接種オペレーションを進めるため、受付・誘導・接種後事務処理を行うスタッフが不可欠。スタートアップ合同接種の場合、1日約2,000人の接種を1日7時間、22日間行う予定で、全日程でスタッフ24人をボランティアとして以下のようなスプレッドシート用意して募った(合計で約550人日)。

  • ロビーから接種受付の行列へ誘導する部分で詰まらないよう、会場外にある会場受付にも列を作るとスムーズ
  • 会場外の会場受付は時間帯によって列が伸びるため、接種予定時刻まで15分以上ある接種者には建物外で待つよう案内。ホワイトボードに現在会場へ案内している接種時刻と、次に案内する予約時刻を書いておく
  • 遅刻者多数となると混乱するため、会場への案内は、事前の情報共有、会場での張り紙による誘導、ボランティアスタッフによる誘導で行う
  • オフィス街での接種の場合、不慣れなご家族の方の来場を考慮して、わかりやすい経路案内を用意することで遅刻を最小限に。Coralでは会場案内ブログを作成した
  • 典型的な忘れ物(必要書類)は予備を用意しておき、その場で記入できるように
  • 会場受付、接種受付のボランティア用マニュアルを用意する

受付においた確認シート

  • 接種対象ではない方が誤って接種してしまうことがないように、会場外での看板、誘導スタッフによる声がけ、受付でのチェック、問診時のチェックを組み合わせて徹底する。ヒューマンエラーは発生し得るので、複数チェック体制を敷いておかないとミス防止は困難。18歳未満の方の接種、他の職域接種会場で予約をした方が違う会場に間違って来場しているケースなどに特に注意が必要。受付時など、書類のチェックには指差し確認が有効
  • 接種記録書の役割と重要性について、ほとんどの接種者は知識がないため、1回目の接種終了後に紛失するケースが出た。再発行の事務処理の手間は大きいため、来場者向けアナウンスに含めておく

緊急事態に対応するために

  • 体調の優れない人が出た場合、すぐに横になれるよう枕(あるいはぬいぐるみなど)やマットレスを準備しておく
  • 会場のある施設と調整して救急車手配時の動線と、緊急連絡先電話番号を確認
  • 副反応などで救急搬送が必要な場合の対応について、以下の例のようにスタッフ別に動き方を明確にしておく

119番通報時に必要な情報を用意しておく

スタートアップ合同接種の場合に用意したのは、以下の情報です。

  • 急病か火災か→急病(コロナワクチン職域接種会場で急病人です)
  • 住所:千代田区大手町1丁目9−2大手町フィナンシャルシティ グランキューブ3階
  • 電話をしている人の名前:●●●
  • 会場種別:オフィスビルの中のイベント会場、共有会議室です
  • 階数:3階
  • エレベーター有無:あります
  • ストレッチャー用入口、経路:地下2階の搬入用車寄せに止めてもらうが、到着前に担当の守衛が外に向かい、その搬送路を案内します
  • 何が起こったか:職域接種会場で新型コロナワクチン接種を受けた人が、アレルギー症状(内容次第)を起こして、現場の医師が救急搬送の判断をした
  • <救急車内救急隊からの折り返し時>(多くの場合あります)
    • 患者氏名、性別、年齢(予診票を手元に持っておくと便利)
    • 症状(ここは対応中の看護師にスピーカーホンで携帯を渡す)

また、患者家族と、ご本人の了承が取れた後に雇用主へ連絡します。

ワクチンは分量と解凍タイミングなど取り扱いに注意

コロナ以前からインフルエンザなどワクチン接種を従業員向けに行っている大企業は別ですが、職域接種では、初めてワクチンを扱う方々もいるかもしれません。モデルナ製ワクチンには厚生労働省による資料にある通り、取り扱い上の注意点があります。

難しいのは接種する人数と日程に合わせて、用量と温度管理をすることです。ワクチンは実際の使用前に適切に温度管理をして解凍する必要があります。

  • 政府から配布されたワクチンは、返却や、他拠点への移送はできない
  • ディープフリーザー(冷凍庫)はワクチン納品の前日までに届く。電力供給に問題のない、暗所で施錠できる場所を抑える
  • 解凍は常温と冷蔵庫の両方を並行して使うと細かい調整がしやすい
  • ワクチンは10回接種可能な用量が1本のバイアル(小瓶)に入っている
  • 冷凍の保存状態からの解凍が必要で、解凍後のワクチンの再凍結は不可
  • 冷蔵で30日間保管可能。常温にしてしまうと12時間。バイアルに針を刺してしまうと6時間以内に使用する必要がある

ワクチンは10回接種可能な用量が1本のバイアル(小瓶)に入っています

政府支給のディープフリーザー

上記の制限があるため、実際のワクチン接種予定日の人数に合わせて解凍計画を立てる必要があります。スタートアップ合同接種では、以下のようにGoogleスプレッドシートでロット番号、数量(箱・ケース)、ワクチン数量を管理しています。解凍済み、常温移動、接種済み、廃棄などワクチンの状態についてもリアルタイムでアップデートしています。

実際のワクチン解凍と予約キャンセルの埋め合わせ

上記のようにリアルタイムでクラウド上でワクチン関連データ管理をする必要があるのは、支給された貴重なワクチンを無駄にしないためです。そのためには、必要以上に解凍しすぎないことに加えて、予約キャンセル分に関して、再度接種者の割り当てをする必要が出てきます。

接種日に使用するワクチンは、前日の夜にディープフリーザーから冷蔵庫に移しておき、解凍します。その冷蔵庫から実際の接種前に順次、解凍済みワクチンを必要分を取り出して使うわけですが、今回のスタートアップ合同接種では朝8時、お昼11時半、夕方17時半、そして最後に18時半と4回のタイミングで冷蔵庫から取り出しました。18時を過ぎた段階で、会場を目視で人数カウントし、最後1回の解凍でバイアル数を調整します。同時に最後のバイアルから余剰が出る可能性のある人数分をカウントし、当日キャンセル枠希望者に連絡をします。

数十人単位でのキャンセルが発生しないよう、接種希望者を募る段階で十分に注意を促すべきと書きましたが、それでも当日キャンセルされる方というのは出てきます。体調不良もあります。ワクチンは10回接種可能なバイアル単位で扱うため、どう管理しても最大で1日9人分の余剰ワクチンが出てきてしまいます。

当日余剰ワクチンが出るのかどうか、何人分が余るのかは接種日の最後にならないと正確には分かりません。一方、接種を行う医師・看護師の方々の稼働終了時刻も決まっています。つまり、もし余剰ワクチンが出たら、即座に接種可能な人数を再割り当てするのが理想です。

これには2つの方法が考えられます。1つは会場の運営スタッフや事務局の人の接種を後回しにすることです。いつでも接種が受けられる状態にしておくことで、調整弁になります。残念ながらスタートアップ合同接種では、会場における感染リスクを少しでも下げるべきとの考えから、運営スタッフの接種はなるべく早く接種を受けるという方針を取ってしまい、接種開始2日目に別のアプローチに気づきました。

当日余剰ワクチンを有効に使うもう1つの方法は「ウェイティング・リスト」を用意しておくことです。緊急連絡後、会場に30分以内に接種に来られる希望者のリストを管理しておき、接種日に余剰がでることが分かった18時過ぎの時点で、一斉に連絡をします(*3)。今回スタートアップ合同接種で運営をリードして頂いたCAPSグループが提供している「新型コロナワクチンもったいないバンク」も同様の考えで作られたサービスです。ただし、ウェイティング・リストに入って頂いた方々であっても、実際に即座に対応できないケースが多いです。確実に接種可能であるわけではない、という点を理解頂いた上で、少し多めにリストに入っていただけるなら、それが良いのではないでしょうか。

(*3) 6月30日現在、すぐに連絡がつくスタートアップ業界の希望者でウェイティング・リストは埋まっています。管理の都合上、すでにつながっている方のみに現在は限定しているため、担当者へのDMなどはお控えください。

今後、必要となるオペレーション

スタートアップ合同接種は全22日の接種予定日程のうち、まだ3日目を終えたばかりです。まだ私たちも、これから取り組むことですが、以下に今後必要になるオペレーションを挙げておきます。

  • 接種券の回収オペレーションをどうするか
  • 2回目接種の際のキャンセル対応をどうするか
  • 予診表の管理や受け渡しをどうするか

最終的には予診票を医療機関から政府に提出する必要があります。また予診票は個人情報でもあるため、その管理から提出までの流れをどうするべきかを決める必要があります。


以上、申請準備から予約受付、実際の接種日のオペレーションまで含めて、Coral CapitalとCAPSグループ主導によるスタートアップ合同接種で気づいたことや注意点を共有させていただきました。これから職域接種、特に合同接種をされる方々の参考になれば幸いです。

医師・看護師の皆さま、そして取りまとめ役と接種日のボランティア協力などで多大な協力を頂いたパートナーVCの方々や参加スタートアップの方々に改めてお礼を申し上げます。また、以下の皆さまには様々なサービスや場所を無償提供いただきました。深く御礼、申し上げます。

  • CAPSグループ(医療面のオペレーション)
  • 三菱地所(会場無償提供)
  • クオール薬局(薬剤師派遣と廃棄物処理)
  • hey(予約システム無償提供)
  • ClipLine(医師・看護師募集動画作成無償提供)
  • クリスプサラダワークス(スタッフへのサラダ無償提供)

接種開始の初日に接種を受けられた方々のSNS上の声を「CORALxCAPS合同職域接種 初日の反応」に集めました。事務局として、接種済みの方々の感謝の声を、すべての協力者の皆さまにお届けできればと思います。

 

Coral Capital

Editorial Team / 編集部

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