Coral Capitalは1月、「企業のDXを進める注目スタートアップ10社Pitch」というオンラインイベントを開催。投資先の10社が集結し、それぞれ5分という持ち時間の中で自社サービスの概要と事例についてピッチしました。
本記事では、ソーシャルコマースプラットフォーム「pippin(ピッピン)」を運営する「株式会社EC-GAIN」の村田薫氏によるピッチの内容をお伝えします。
株式会社EC-GAINの村田です。よろしくお願いします。SNSからの売り上げを伸ばしたい事業者さんのためのソーシャルコマースプラットフォーム「pippin(ピッピン)」をご紹介します。
検索依存のECが大手企業に勝てないワケ
まず、pippinを通して解決したい課題をご説明します。
日本のEC市場は、2020年時点でおよそ20兆円(※1)です。さらにまだまだ成長途中の巨大な市場です。
そんな巨大市場にも関わらず、実はEC企業の倒産件数はかなり多いのです(※2)。いったいなぜ、こんなことが起きてしまっているのでしょうか。
※1 日本のBtoC-EC市場規模の推移
※2 帝国データバンク公表:通信販売業者の倒産動向調査(2018年4月〜2019年3月)
その理由は、既存のECのほとんどが「検索してから買う」という購入アクションに依存しているためです。この「検索型」のECだと、アクセス・売上ともに、検索結果の上位に表示される企業に偏ってしまいます。実際、Googleでは検索結果の上位10リンクに57%のユーザーが集中しており、Amazonでは検索結果の上位12商品に売上の半分が集中しています。
こういった構造的な課題を放置した結果、従来の「検索型」ECは、上位0.01%の企業で80%以上も売上が抑えられている超寡占市場になっています。そのため、後発のEC事業者様にとっては非常に戦いにくい市場になってしまいました。
ECの導線は「検索」から「SNS」へ
その一方、若年層のEC購買導線は、検索型からSNSへと確実に変化しています。
すでに、20代女性の間では、SNS視聴時間がテレビを大きく上回っています。SNSは若年層にとって、もっともよく使う情報収集元なのです。
そのため、この「ソーシャルコマース」という領域は、まさに今からが成長期といえます。ECのフロンティアは完全にSNSへとシフトしています。
しかしながら企業がソーシャルメディアを運用してECの売上を伸ばすというのは非常に難しいのです。なぜなら、企業のソーシャルアカウントは、個人のアカウントに比べて100倍フォローされにくく、伸ばすのが非常に難しいからです。
このように、ソーシャルコマースを伸ばしたい企業と、企業をフォローしないユーザーの間には大きな溝があります。
事業者とユーザーの架け橋になるのが「pippin」
pippinは、そんな事業者様とユーザー様との架け橋になるサービスです。われわれは、クリエイター・インフルエンサー様と企業の仲介役として入り、ECの世界に直販だけではない新たな流通モデルを作っています。
まず、EC事業者様の使い方をご覧ください。
商品情報をご登録いただき、成果報酬率を決めるだけです。
1商品あたり30秒ほどで登録が完了します。一括登録によって一気に商品を登録することも可能です。
このようにしてご登録いただいた商品は、pippinでデータベース化されます。pippinに登録しているクリエイター様は、そのデータベースの中から商品を選び、販売できる仕組みです。
次にクリエイター側の使い方をご説明します。
pippinに販売者としてご登録いただき、おすすめしたい商品を選んで並べていくだけです。
スマホが1台あれば、SNSしか触ったことがないというユーザー様でも、専門知識が不要で簡単に自分だけのセレクトショップが作れるというわけです。
オリジナルの画像や動画を追加すれば、さらに自分らしいECショップを作れます。そして、自分のセレクトショップで商品が売れると、成果報酬がもらえます。
販売者となるクリエイター様はすでに3,500人を突破しています。
ファッション、コスメ、インテリア、スポーツ、アウトドアなど、さまざまなジャンルの厳選されたクリエイター様がご活躍中です。
月商2,000万円以上を販売するクリエイター様も現れました。すでに、「個人」は実店舗に負けない販売力を持つようになっているのではないでしょうか。
クリエイター様が販売する流通総額は、スタート時から116倍で成長中です。
また、成果報酬型の費用モデルなので、サプライヤー様は非常に安価な購入獲得単価(通常の10分の1以下)で販売を実現できます。
このように、pippinを使えば、インフルエンサーマーケティングとアフィリエイトの“いいとこ取り”したソーシャルコマースを実施できます。
われわれは、個人の力と企業をつなげて、ソーシャルコマースの力で日本の事業者をエンパワーメントしていきたいと思っております。
ご活用いただけるメーカー様、ブランド様、およびご協業いただけるパートナー様を募集中ですので、ぜひお話をさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
Editorial Team / 編集部