Coral Capitalは1月、「企業のDXを進める注目スタートアップ10社Pitch」というオンラインイベントを開催。投資先の10社が集結し、それぞれ5分という持ち時間の中で自社サービスの概要と事例についてピッチしました。
本記事では、貿易業務のDXを推進する「株式会社Shippio」の本間善丈氏によるピッチの内容をお伝えします。
非効率なレガシー運用が放置されている貿易業務
現在、世界の海上輸送量はずっと右肩上がりが続いています。近年はEC市場の拡大が輸送量増加を加速させており、貿易業務の大幅な効率化が求められています。
その一方で、多くの企業において貿易業務のDXはあまり進んでいません。
例えば、「貿易担当者を介さないと最新のスケジュールを確認できない」「本船動静(※)の最新情報を手動でチェックし、自社のExcelに転記して管理しなければいけない」など、非効率なレガシー運用が続いています。
※本船動静:船便輸送における船ごとの航海状況やスケジュール
荷主(輸送の依頼主)さんがお悩みになっていることの主な例としては、以下のようなものがあります。
・貨物の輸送スケジュールの管理に日々追われている
・貿易書類の管理に多大な時間がかかっている
・多数の関係者とのコミュニケーションコストが膨大
・輸送量が急増し、業務処理が追いつかない
・担当者が休むと業務が止まってしまう
・経営者から貿易業務のDXを推進するように言われているが、何から取り組んだらいいかわからない
上記のような悩みを解決できるのがShippioのサービスです。
レガシーな国際物流を効率化する、日本初の「デジタルフォワーダー」
Shippioは日本初のデジタルフォワーダーで、フォワーディング(※)と貿易業務を効率化するクラウドサービスをワンストップで提供しています。われわれはこれを「One-Stop Trade Hub」と呼んでいます。
※フォワーディング:荷主と運送事業者との間に立ち、貨物の輸送に関する業務を行うこと
Shippioを使えば、見積・発注から、輸送状態のトラッキング、ステークホルダーとのチャットでのコミュニケーション、貿易書類の電子管理までできます。また、われわれはフォワーダーなので、貨物輸送を行う事業者へ輸送も手配しています。
情報を一元化することで、これまでの電話やFAX、メールによる“壮大な伝言ゲーム”から脱却できます。
結果として、人件費低減(工数低減)、脱属人化によるオペレーションリスク低減を推進し、本来集中すべき業務に集中できるわけです。
「壮大な伝言ゲーム」を解消する4つの機能
Shippioのクラウドサービスの機能は大きくわけて「シップメント(※)一覧」「マイルストーン管理」「チャット」「即時見積・発注」の4つにわけられます。
※シップメント:貨物の輸送に関する案件のこと
①-1 シップメント一覧
案件の状態が見える化され、自動で更新されていく機能です。チームのみんなが同じ画面で最新情報を見ながら進捗確認できます。
また、遅延に対するアラート表示やタスク管理機能によって、メールや電話対応、Excelでの管理から解放されます。
①-2 サマリーダッシュボード
その日にやるべきことが一覧で見られるようになっており、タスクの管理がより簡単になります。
②マイルストーン管理
各シップメントの詳細が自動更新されていく機能です。
従来のように、シップメントのステータスを人力でExcelにコピペしなくてもいいので、ミスの防止や業務時間の短縮につながります。
③チャット
これまで電話やメール、FAXを駆使していたコミュニケーションを、チャットに集約できます。
納品先との納期調整もこのチャットで簡単にできます。そのときに登場するのが「3者間チャット」です。自社内だけではなく、社外のステークホルダーも巻き込み、必要な情報だけを共有してコミュニケーションできるので、納品周りの調整をより簡単・効率的に行えます。
④即時見積・発注
スピーディなコスト比較と発注も、このプラットフォーム上でできます。さまざま見積を比較しながら、コストを比較し、納得のいく輸送プランを選べます。
案件の「見える化」で月間1.5〜2人月もの業務工数が減った例も
シップメントをご依頼いただいた場合は輸送料をいただきますが、基本的にShippioのクラウドサービスは無料でご利用いただけます。
すでに多くのお客様がShippioを利用し、貿易業務効率化を実現しています。例えば、月間で1.5〜2人月もの業務工数を低減できた事例もあります(※)。
※Shippioのクラウドサービスの顧客による利用結果に基づく
また、業種を問わず、中小企業から一部上場企業まで、さまざまなお客様にご利用いただいております(導入事例はこちらからご覧になれます)。
実際にShippioを使うまでのステップは3つです。
まず、トライアルを実施して仮説検証し、実際に自社のオペレーションにハマるようであれば、本格導入をしていくというステップです。
多くのお客様が、貿易業務を50%以上削減しています。もしご興味がございましたら、私までご連絡いただければと思います。ありがとうございました。
Editorial Team / 編集部