ベンチャーキャピタル(VC)の仕事というと、投資を担当するキャピタリストを想像する方が多いのではないでしょうか。Coral Capitalでは投資チームのほかにも、投資先の資金調達や採用を支援する「スタートアップサクセス」と、VCのインフラの役割を担う「オペレーション」の3チームが存在します。
いずれもCoralには欠かせないポジションですが、これらの中でも特に「何をやっているのか想像がつかない」と言われることが多いのがオペレーションです。VCによっては「管理部門」「アドミ」「ミドル・バックオフィス」と呼んでいるところもありますが、Coralでは海外著名VCであるSequoia Capitalやa16z、Khosla Venturesと同様、「オペレーション」と呼んでいます。
その仕事をざっくりお伝えすると、「ファンド管理」「ディール実行」「投資先管理」「コーポレート業務」……と業務範囲は多岐にわたります。これらのオペレーションが滞ってしまうとVCの活動が止まってしまうので、「ファンドの屋台骨」のような存在と言えるでしょう。
実際、どんな仕事をしているの?
例えばディール実行では、投資チームが投資の意思決定をした後、投資契約書や株主間契約といった契約書の内容を詰めていきます。それと同時並行で、KYCをはじめとする各種手続き、デューデリジェンスなどをスピーディーに進めています。これらの業務が滞るとVCは投資を実行できなくなるので、限られた時間で、確実に完了させる必要があるのです。
もちろん、ディール実行だけでオペレーションの仕事は完結しません。投資実行後は投資先の業績をモニタリングしたり、ファンドに出資いただいているLP投資家にレポーティングしたりと、様々な仕事が続きます。
ちなみにCoralは6つのファンドで総額約350億円を運用していて、投資先スタートアップは100社を超えています。Coralのオペレーションは、創業パートナーの澤山陽平を含む3人のチーム体制で、この規模のファンドを運用しています。このように少人数でのオペレーションが可能なのは、あらゆることを仕組み化しているからなのです。反復作業を極力DX化しているわけですが、その一例を紹介させてください。
Coralでは投資先と個人情報取り扱いに関する覚書を交わすことがあるのですが、その際は「CRMツールの専用フォームのリンクを投資先に送る」→「投資先が入力した内容が、複数のアプリを連携するシステムを通して電子署名サービスに送られる」という流れで、私たちの作業は電子署名の完了通知を確認するのみなのです。紙とハンコの世界では想像できないくらいプロセスが自動化されています。
反復作業をDXすることで捻出した時間は、日々直面する新たな問題に対峙するために使っています。例えば、Coralが運用しているケイマン籍ファンドは、日本だけでなくケイマン諸島の規制への対応が必要なのですが、年々厳しくなるケイマンの規制対応に時間を割いたりしています。
VCのオペレーションは「つぶしがきく仕事」
VCを含む投資ファンドの管理部門は、恒常的に人材不足に直面していると言われています。高い専門性が求められるにもかかわらず、業界がニッチすぎて、人材の流動性も低いためです。
一方で、投資ファンドの数は年々増加し、管理部門は需要過多の状況が続いています。そのため、自分の職種を広げてVCのオペレーションで経験を積むことは、自分の市場価値を高め、今後のキャリアにもつながることでしょう。
Coralのオペレーションで働く魅力は?
そして、Coralではオペレーションチームのメンバーを絶賛募集中です。ここからは宣伝になりますが、Coralのオペレーションで働く魅力を紹介させてください。
まず、創業パートナーである澤山がオペレーションに直接、深く関わっているのがCoralのオペレーションの特徴です。
VCの創業パートナーは「本当は投資業務に専念したいけど、他にやる人がいないから自分でオペレーションもやっている」というタイプの方が多いかと思います。しかしCoralの場合、普段からコードを書いているエンジニア気質の澤山が、創業時から相当強い思い入れを持ってオペレーションの基盤を築き上げてきました。そして現在も創業パートナー自ら率先してオペレーションのDXを進めています。
それからもうひとつ、創業パートナーCEOのJamesのオペレーションに対する深い理解についても触れさせてください。
冒頭で紹介したように、日本のVCではオペレーションが「バックオフィス」と呼ばれることがありますが、Jamesは「Coralではバックもフロントもない」というカルチャーを重視しているので、あえて「オペレーション」という名称を使っているのです。
CoralはAUM1,000億円を超えるトップティアVCを作り上げようとしていますが、そんなCoralのオペレーションを一緒に築いてくれる仲間を探しています。
正直にお伝えすると、Coralのオペレーションは難易度が高いと思っています。運営しているファンドはケイマン籍ファンドで、日本の規制対応に加え、ケイマンの規制対応も必要になります。Coralの前身となる500 Japanが組成したファンドについては、米国の500のリーガル・ファイナンスチームとの連携も欠かせません。海外のLP投資家も多く、海外の投資先も増えているので、英語を使う場面も多々あります。さらに新しいプロジェクトも続々と控えており、常に新たなチャレンジが待ち受けている環境です。
とはいえ、他では得難い経験(=どこに行っても通用する能力)が得られると思いますので、ご興味のある方はぜひこちらから応募してください。
Editorial Team / 編集部