本日はCoral Capitalにとってまた1つ大きな節目となるニュースをお伝えできることを大変うれしく思います。連続起業家として活躍してきた矢野莉恵が、私たちの投資チームにVenture Partnerとして加わることになりました。
Rieは、高級ファッションのトレードインサービス「Material World」を共同創業し、ファッション業界を巻き込んでブランド商品のリユースを消費者に提案したことで広く知られています。起業以前は、Coachや三菱商事でブランド戦略やデジタルメディア、Eコマースに関する豊富な知見を培いました。近年は、カリフォルニアに拠点を置く長寿イノベーションハブ「Vitalist Bay」の共同ホストを務めるなど、長寿や高齢化の未来に関する取り組みにも積極的に関わっています。日本と米国を股にかけて起業家として活躍してきたRieの経験は、まさに今、日米の架け橋としての役割を強化している私たちのチームにとって、大きな財産となるでしょう。
Rieは、米国における投資機会の開拓に注力します。また、日本進出を目指し、私たちのプラットフォームを活用したいと考えるスタートアップを支援していきます。日本は世界でも有数の経済大国である一方、多くの海外企業にとってはまだブラックボックスのように感じられることが少なくありません。しかし、適切な戦略と実行力があれば、日本市場で大きく事業を伸ばすことができます。たとえばSalesforceは日本で年間10億ドルを超えるARRを達成しており、X(旧Twitter)にとって日本は第2の大きな市場です。Palantirも日本市場で大きな実績を残しており、最近では単一の日本企業から5,000万ドルの契約を獲得しています。ほかにも数多くの成功事例が存在します。
私たちは、日本で事業を展開するにあたって必要な資金や人材、そして戦略面でのアドバイスを提供できる、最強のエコシステムを構築してきました。スタートアップが日本に参入するとき、最初に必要となるのはカントリーマネージャー(いわば日本法人のFounder兼CEO)の採用です。私たちはCxOクラスの人材採用で実績があり、カントリーマネージャーは実質的に日本の創業者兼CEOです。日本のCEOは、他の日本のスタートアップと同様に、チームを迅速にスケールアップする必要があります。実際、私たちが支援しているスタートアップでは年間約200人を採用しており、独自の人材データベースには現在16,000人を超える人材情報が蓄積されています。また、日本支社を「日本でのスタートアップ」と位置づけ、マーケットへのアプローチやネットワーク構築、オペレーション上の課題など、米国とは全く異なる環境下での実践的な知見も多く共有されています。これらの情報は日本のスタートアップだけでなく、海外から日本市場に進出する企業にとっても大いに役立つでしょう。
さらにRieは、日本のポートフォリオ企業が米国へ進出する際のサポートや資金調達に関するアドバイスも担います。日本のスタートアップが国内市場を越えグローバルに活躍していくためには、米国での資金調達や採用のノウハウが不可欠です。日米両方のエコシステムを深く理解しているRieの存在は、これから海外展開を目指す起業家にとって非常に心強いものになるでしょう。
今回のRieの加入は、Coral Capitalがグローバル規模でチームを拡大し、投資を加速し、起業家への支援をさらに強化するうえで、まさに重要なタイミングです。Rieの素晴らしい実績だけでなく、ビジョンや価値観、そして国境を越えてビジネスをスケールさせるために必要な知見を深く理解していることこそが、Coral Capitalにとって最適なフィットであると確信しています。
RieのCoral Capital参画を心から歓迎するとともに、彼女のインサイトやネットワークを通じて、日米をつなぐ存在として私たちの立ち位置をさらに強固にしていくことを楽しみにしています。Rie、ようこそCoral Capitalへ!
Founding Partner & CEO @ Coral Capital